エホバの証人の聖書

コリント第二 1:15

新世界訳聖書(エホバの証人)「それで、このような確信のもとに、わたしは以前あなた方のもとに行くつもりでした。それは、あなた方が喜び[の機会]をもう一度持てるようにするためでした。」

新改訳聖書(ファンダメンタル)「この確信をもって、私は次のような計画を立てました。まず初めにあなたがたのところへ行くことによって、あなたがたが恵みを二度受けられるようにしようとしたのです。」


 新改訳聖書で、「二度」となっているところが、新世界訳聖書では「もう一度」となっています。
 ここで用いられているギリシャ語は、どちらの意味にも読むことができます。

新共同訳聖書(カトリックとプロテスタント)「このような確信に支えられて、わたしは、あなたがたがもう一度恵みを受けるようにと、まずあなたがたのところへ行く計画を立てました。」


 また、新改訳聖書で「恵み」となっているところが、新世界訳聖書では「喜び」となっています。
 これは、校訂本文に載せられている本文の違いが原因です。
 新世界訳聖書は、ギリシャ語聖書の校訂本文に、ウェストコット・ホートの校訂本文を用いています。一方、新改訳聖書はネストレの24版です。
 この両者は、問題の箇所で、一文字だけ文字の違う単語を用いており、それが翻訳の違いとして現れています。
 「新約ギリシャ語聖書本文注解」はこう言っています。

『“喜び”の読みは、“恵み”の書写における修正であるらしい』

 もともとは「恵み」だった語が、聖書を手書きで書き写す作業の中で、いつしか「喜び」に書き換えられてしまったのだろうと考えられています。もっとも、これはその逆の説も考えられるのですが、最新の学説では、そうだろうということです。
 新世界訳聖書の用いた校訂本文は古いもので、最新の研究結果を反映してはいません。そこで、新世界訳聖書の翻訳者は、翻訳の際にはネストレなどの最新の校訂本文を参照し、古いところはある程度訂正したそうですが、ここのところでは、特に最新の学説を反映させる必要もないと考えたようです。


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