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ヤコブ 1:12
◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
試練に耐えてゆく人は幸いです。なぜなら,その人は是認されるとき,エホバがご自分を愛し続ける者たちに約束されたもの,すなわち命の冠を受けるからです。
◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
試練を耐え忍ぶ人は幸いです。その人は適格な者とされ、神を愛する者に約束された命の冠を受けるからです。
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職業的反対者の岩村義男氏は「神のみ名は「エホバ」か」の本の中でこのように指摘しています。
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◇ 「神のみ名は「エホバ」か」, 岩村義男, いのちのことば社
ギリシャ語本文に、κυρίος (キュリオス)、θεός (セオス)がないにもかかわらず、「エホバ」が登場します。啓示22章18節の警告を忘れておられませんか。
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啓示(黙示録) 22:18
◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「わたしは,すべてこの巻き物の預言の言葉を聞く者に証しする。これらのことに付け加える者がいれば,神はこの巻き物に書かれている災厄をその者に加えるであろう。
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新世界訳聖書は原典にない語を付け加えているというのが彼の主張です。
この問題については、参照資料付き新世界訳聖書の脚注がこのように説明しています。
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◇ 新世界訳参照資料付き聖書, ヤコブ 1:12, 脚注 (表記修正)
「エホバ」,……エフ写(ギ語),キュリオス; ……シナ写,アレ写,バチ写は省いている。
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新世界訳聖書の訳文はエフライム写本に基づくものであることがここから分かります。
この説明を読んで、これはどういう意味か、と思われる方がおられるかもしれません。
新世界訳聖書では『神名の復元』ということが行われています。聖書の神の名前は“エホバ(あるいはヤーウェなど)”ですが、現在私たちが手にしている聖書の写本や訳本には、この“エホバ”を「神」や「主」に置き換えたり、消去してしまったりする傾向が見られています。写本に神名が存在しない新約聖書についても、今は存在しない原本に“エホバ”はあったとエホバの証人は考えています。
そこで、新約聖書に「神(テオス)」や「主(キュリオス)」が出てくる箇所のうち、もともとは“エホバ”だった可能性が高い場所で、新世界訳聖書は“エホバ”の復元を行っています。
ヤコブ 1:12の場合、聖書の古写本をいくつか見てみると、「主(キュリオス)」が出てくるものと出てこないものとがあることに気づかされます。このような場合、もともと存在していた“エホバ”が、ある写本では「主」に書き換えられ、別の写本では消去されてしまったという可能性が考えられます。つまり、この聖句の原本に“エホバ”があった可能性は高いということになります。写本間に相違があることが、神名の復元の後押しをしているということのようです。
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