……エホバはこのようにわたしに言われた。
『行って、見張り番を立て、その見るところを告げさせよ』。
彼は注意を集中して厳密な注意を払った。
『エホバよ、わたしは昼間ずっとものみの塔の上に立っております。
わたしは夜ごとに自分の見張り所についております』。
そして、彼は語って言いはじめた。
『彼女は倒れた!バビロンは倒れた。
その神々の彫像を神はことごとく地に砕かれた!』
エホバはこのように言われた。
『目があるのに盲目の民を、耳を持っているのに耳の聞こえない者たちを連れ出せ。
諸国の民をみな一つの場所に集め、国たみを共に集めよ。
彼らのうちにこのことを告げ得る者がだれかいるか。
また、彼らは最初のことでさえわたしたちに聞かせることができるか。
彼らにその証人を出させ、彼らが義と宣せられるようにしてみよ。
また、彼らに聞かせて、「それは真実だ!」と言わせてみよ』。
『あなた方はわたしの証人(エホバの証人)である』
とエホバはお告げになる。
『すなわち、わたしが選んだわたしの僕である。
それはあなた方が知って、わたしに信仰を抱くためであり、
わたしが同じ者であることを理解するためである。
わたしの前に形造られた神はなく、わたしの後にもやはりいなかった。
わたしが ― わたしがエホバであり、わたしのほかに救う者はいない』。
『あなた方のうちにほかの神がいなかったときに、
わたし自ら告げ知らせ、救いを施し、それを聞かせた。
それで、あなた方はわたしの証人(エホバの証人)である』
と、エホバはお告げになる。
『そして、わたしは神である。
また、わたしはいつでも同じ者である。
わたしの手から救い出し得る者はだれもいない。
わたしは活動する。すると、だれがそれを引き戻すことができようか』。……わたしはシオンのために黙っていない。
エルサレムのために静かにしていない。
その義が輝きのように、その救いが燃えるたいまつのように出て行くまでは。
『そして、女よ、諸国の民は必ずあなたの義を見、王たちは皆あなたの栄光を見るであろう。
そして、あなたはエホバの口が定める新しい名で実際に呼ばれるであろう。
そして、あなたは必ずエホバのみ手にある美の冠となり、
あなたの神のたなごころにある王者のターバンとなる。
あなたはもはや完全に捨てられた女とは言われず、
あなたの地も、もはや荒廃しているとは言われない。
かえって、あなたは、“わたしの喜びは彼女にある”と呼ばれ、
あなたの地は、“妻として所有される”と呼ばれるであろう。
エホバはあなたを喜びとし、あなたの地は妻として所有されるからである。
若い男が処女を妻として所有するように、
あなたの子らもあなたを妻として所有するであろう。
そして、あなたの神は花婿が花嫁に抱く歓喜をもって、
まさにあなたのことを歓喜されるであろう。
エルサレムよ、あなたの城壁の上にわたしは見張りの者たちを配置した。
一日じゅう、そして夜通し、絶えず、彼らが黙っていることがあってはならない』。
『エホバのことを語り告げている者よ、あなた方の側に沈黙があってはならない。
神が固く定めてくださるまで、エルサレムを地に賛美として置いてくださるまで、
神に対して沈黙してはならない!』。
……バビロンの地から逃げる者と逃れる者たちが、
わたしたちの神エホバの復しゅうを、
その神殿のための復しゅうをシオンで語り告げる声がする。
エホバはこのように言われた。
『バビロンの中から出て逃げよ。各々自分の魂を逃れさせよ。
そのとがのために生命のないものとされてはならない。
これはエホバの復しゅうの時だからである。神がこれに返す仕打ちがある』。
突然バビロンは倒れて、砕かれた。
だが、彼女はいやされなかった。
あなた方は彼女を捨てよ。わたしたちは各々自分の地に行こう。
その裁きは天にまでも達し、雲のかかった空にまで上げられたからである。
エホバはわたしたちのために義の行ないを持ち出された。
行って、シオンでわたしたちの神エホバの業を詳しく話そう!
バビロンの城壁に向かって旗じるしを掲げよ。
見張りを強化せよ。見張りの者たちを配置せよ。
待ち伏せする者たちを備えよ。
エホバはその考えを起こされただけではなく、
バビロンの住民に対して語ったことを実行されるからである。
『わたしの民よ、彼女の中から出て、各々その魂をエホバの燃える怒りから逃れさせよ!』。
……わたしは天から出る声がこう言うのを聞いた。
『わたしの民よ、彼女の罪にあずかることを望まず、
彼女の災厄を共に受けることを望まないなら、彼女から出なさい。
彼女の罪は重なり加わって天に達し、
神は彼女の数々の不正な行為を思い出されたのである。
彼女自身が返したとおりに彼女に返し、二倍を、
つまり、彼女が行なったことの二倍を彼女に行ないなさい。
彼女の災厄は一日のうちに来る。
それは死と嘆きと飢きんであって、彼女は火で焼き尽くされるであろう。
彼女を裁いたエホバ神は強い方だからである』。
そしてわたしは、かえるのように見える三つの汚れた霊感の表現が、
龍の口から、野獣の口から、偽預言者の口から出るのを見た。
それらは実は悪霊の霊感による表現であってしるしを行ない、
また人の住む全地の王たちのもとに出て行く。
全能者なる神の大いなる日の戦争に彼らを集めるためである。
そして、それらは王たちを、ヘブライ語でハルマゲドンと呼ばれる場所に集めた。
また、わたしは天が開かれているのを見た。
すると、見よ、白い馬がいた。
そして、それに乗っている者[イエス・キリスト]は忠実また真実ととなえられ、
その者は義をもって裁き、また戦う。
彼の目は火の炎であり、頭には多くの王冠がある。
彼には記された名があるが、彼自身のほかはだれもそれを知らない。
そして、彼は血の振り掛かった外衣で身を装っており、
そのとなえられる名は神の言葉である。
また、天にある軍勢が白い馬に乗って彼の後に従っていたが、
彼らは白くて清い上等の亜麻布をまとっていた。
そして、彼の口からは鋭くて長い剣が突き出ている。
それによって諸国民を討つためである。
また彼は、鉄の杖で彼らを牧する。
また、全能者なる神の憤りの怒りのぶどう搾り場も踏む。
そして、彼の外衣に、実にその股のところに
王の王また主の主と書かれた名がある。
そしてわたしは、野獣と地の王たちとその軍勢が、
馬に乗っている方とその軍勢に対して戦いをするために集まっているのを見た。
そして、野獣は捕らえられ、
それと共に、野獣の前でしるしを行ない、それによって、
野獣の印を受けた者とその像に崇拝をささげる者とを惑わした偽預言者も捕らえられた。
彼らは両方とも生きたまま、硫黄で燃える火の湖に投げ込まれた。
しかし、そのほかの者たちは、馬に乗っている者の長い剣で殺された。
その剣は彼の口から出ているものであった。
そして、すべての鳥は、彼らの肉を食べて満ち足りた。
……それからわたしは、新しい天と新しい地を見た。
以前の天と以前の地は過ぎ去っており、海はもはやない。
また、聖なる都市、新しいエルサレムが、天から、神のもとから下って来るのを、
そして自分の夫のために飾った花嫁のように支度を整えたのを見た。
それと共に、わたしはみ座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。
『見よ! 神の天幕が人と共にあり、神は彼らと共に住み、彼らはその民となるであろう。
そして神みずから彼らと共におられるであろう。
また神は彼らの目からすべての涙をぬぐい去ってくださり、
もはや死はなく、嘆きも叫びも苦痛ももはやない。
以前のものは過ぎ去ったのである!』。
そして、み座に座っておられる方がこう言われた。
『見よ! わたしはすべてのものを新しくする!』。
また、こう言われる。
『書きなさい!これらの言葉は信頼できる真実なものだからである!』。
来なさい。子羊の妻である花嫁をあなたに見せよう……
[ 聖書 ―“新世界”訳より ]