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「親の宗教を子供に教えることは妥当」
2002年5月1日更新

 ここで紹介されている記事は、エホバの証人の親が親権を獲得していないという特殊な状況下で、その親がエホバの証人の信条を子供に教えることができるかという問題を扱った判例を紹介するものです。
 このような時、エホバの証人ではない方の親はしばしば、「エホバの証人の教育は子供に悪影響を与える」と主張するものです。
 では、事実はどうなのでしょうか。エホバの証人の親に育てられる子供たちは、一般の子供に比べて精神的に安定し、成熟が早いという傾向が見られます。また、宗教を持つ親に育てられたからといって、閉鎖的になったり、独善的になったりする傾向も観察されていません。学校での非行、登校拒否の事例は極めて少なく、成績も概して優秀です。
 そのような成果が見られる秘訣は、エホバの証人が行う子供向けの宗教教育にあります。この教育は、エホバの証人が親権を持たない子供たちにとっても有益なものです。
 この裁判において、カナダの最高裁判所は、エホバの証人の信条や、子供の教育に関するエホバの証人の指針、その成果を調査し、判決を下しました。
 この判決は、エホバの証人の教育が子供にとって害にならず、むしろ益になることを認定するものです。
 この記事を読まれるなら、エホバの証人の教育に不安を抱いている非信者の方々も、不安がとけて胸をなで下ろすことでしょう。
「親の宗教を子供に教えることは妥当」
 「親の宗教を子供に教えることは妥当」
 カナダの法律雑誌「ローヤーズ・ウィークリー」は、上のような見出しを掲げました。以下の記事は、カナダのノバスコシア最高裁判所で下された、注目に値する判決を詳しく伝えています。同裁判所はその判決の中で、親権を持たない親が自分の宗教信条を子供に教える権利を支持しました
 この訴訟は、1983年に別居した夫妻に関するもので、妻が8歳と10歳の二人の息子の親権を得ました。その後父親がエホバの証人となってから、その訴訟問題が持ち上がりました。母親は、子供たちが父親を訪ねる際に、父親が自分の宗教を子供たちに教えるのを阻もうとしました。
 ノバスコシア最高裁判所のドナルド・M・ホール判事は、その判決の中で、母親には親権があるものの、父親が自分の宗教信条を息子たちに教えることは妨害できない、と言い渡しました。ホール判事は、「子供たちを父親の(エホバの証人の)教会や、教会内の友人たち、また教会の信条や慣行にさらしたとしても、子供たちには何の危害も及ばないということを疑問の余地なく」確信できた、と述べました
 ホール判事はこう付け加えました。「父親が所属する(エホバの証人の)教会の価値観や基本的な教えは、子供たちが正しい価値規準や行動の規範を身に着けて十分な成長を遂げるのに役立つと思われる」。
 ローヤーズ・ウィークリー誌はこう述べました。「ポール氏(父親側の弁護士)も、全国のエホバの証人を代表する会社である、オンタリオ州ジョージタウンのW・グレン・ハウ共同法律事務所のジョン・M・バーンズ氏も、親権や面接交渉権を扱う訴訟において、弁護士が宗教信条を持ち出して親を攻撃するのは『倫理に全く反する』と訴えた」。
 ノバスコシア最高裁判所はこの考えに同意しました。ホール判事は、「本件のような訴訟において個人の信条を問題として取り上げることは、よほどの理由がないかぎり不適切であり、実際に違憲となる場合がある」と述べたからです。この判決は、数か月前にオンタリオの法廷で下された、エホバの証人に有利な同様の判決を追認するものとなりました。
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