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「エホバの証人が『地方法廷に引き渡される』」
2000年10月1日更新

しばしば、エホバの証人に反対する人たちは、エホバの証人にはうつと、うつに基づく自殺者が多いと偽って宣伝し、エホバの証人を罠にはめようとしてきました。
このようなときに、反対者たちが主に引用する文献の一つに、「元エホバの証人の心理学者」によるある論文があります。
この論文は、エホバの証人のうつの割合は一般のうつの割合に比べて16倍も高いと論じています。
しかし、そのような類の論文は信じられるでしょうか
考えてみましょう。
もしも一般社会におけるうつの割合が1パーセントであるなら、エホバの証人のうつの割合は16パーセントです。
これが2パーセントならエホバの証人は32パーセントです。
これは現実的な数字ではありません。
こういった数字が全く信じられないものであることは明らかであるにもかかわらず、反対者たちはこのような論文、あるいは類似の証拠文献なるものを盛んに用いてきました。
近年、ものみの塔協会は、このような反対者の詭弁に対応すべく努力を払い、特にエホバの証人離婚斡旋組織(エホバの証人は家庭を破壊すると主張しつつ実際には自分たちで状況を悪化させているグループ)の絡んだ離婚訴訟において有利な判決を得るようになっています。
ここに示されている記事は、現在払われている努力と、その成果とを報告するものです。

「エホバの証人が『地方法廷に引き渡される』」
親権の問題
一部のエホバの証人がよく引き渡されるようになった裁判所の一つに家庭裁判所があります。オーストリア、ベルギー、カナダ、フランス、ノルウェー、米国などの国において、反対者たちの小さなグループは、未信者の配偶者が忠実なエホバの証人と離婚する際に、親権の問題を結着させるにあたって、宗教を主な争点にすることを試みてきました。エホバの証人の親たちは、自分が証人であるという理由だけで親権を失ったのです。
あるエホバの証人の母親は3歳になる息子の親権を失い、息子と面接する際に宗教について語ることさえ制限されました。ものみの塔協会の法律部門はこの命令に関して上訴したものの、上訴裁判所では敗訴しました。そのためこの事件はオハイオ州最高裁判所に上訴されました。幸いにも1992年4月15日に、最高裁判所はエホバの証人の側の自由を認める判決を下しました。11ページに及ぶ判決文は、いわゆるやり手の証人(上訴裁判所で証言した人)に強力な一撃を加えました。心理学者と称していたその人は実は排斥された人物だったのです。「[彼は]自分の書いた論文に基づいて、一般市民よりもエホバの証人たちの間に精神的な病気が多いと証言した。この証言は、一つの宗教全体を型にはめようとする露骨な企てであった。……この統計的な証拠一つでは何の意味もなさない」と、裁判所は述べました。
同裁判所は再審理を命じ、次のように述べました。「国旗敬礼、祝祭日を祝うこと、課外活動などへの参加を母親が子供に勧めないというだけで、母親に親権が与えられないということがあってはならない。これらの判決は[親自身の]宗教的信条に関する誤った根拠に基づいて下されたものであるゆえに、当法廷は、親権および面接に関する第一審裁判所の判決を取り消す」。その結果この母親は、自分が交わる会衆の王国会館で4月17日に行なわれたキリストの死の記念式に、息子と共に出席することができました。
同種の問題について、ものみの塔協会のカナダ支部事務所にある法律部門は、カナダの最高裁判所で二つの係争事件を扱っています。オーストリア支部は、ヨーロッパ人権委員会に提出された事件で大勝利を収めました。さらにベルギー、フランス、ノルウェーからの報告によると、親権をめぐる他の事件で悩まされていた証人たちが最近第一審で勝訴しました。これらの事件でも宗教が攻撃の的となっていました。いずれの場合も、イエスが述べられたように、裁判所や弁護士に対して証言となっただけでなく、マスメディアが盛んに報道したために国民に対しても証言となりました。

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