エホバの証人の聖書

コリント第一 14:40

新世界訳聖書(エホバの証人)「しかし,すべての事を適正に,また取り決めのもとに行ないなさい。」

新改訳聖書(ファンダメンタル)「ただ、すべてのことを適切に、秩序をもって行ないなさい。」


 「エホバの証人統一協会対策香川ネット」という団体の「宗教研究家 正木 弥」は、「ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書」という文書の中で、この聖句についてこう述べています。

『逐語訳「according to order」(秩序[規律]に従って)は正しい訳です。なのに新世界訳(英文・中)では「by arrangement」に変えました。その日本語訳(右)は"取り決めのもとに"ということです。ものみの塔協会は構成員であるエホバの証人に実に多くの行動規制を加えますが、そのための"取り決め"に従わせる聖書上の根拠が欲しかったのでしょうか。』


 これについては、 新約聖書翻訳委員会訳聖書がこのような訳し方をしています。

新約聖書翻訳委員会訳聖書(エキュメニカル)「しかし、すべてを品位を保つ仕方で、そして順序正しく為すようにしなさい。」

 ここで用いられているギリシャ語を「Jばいぶる2nd」で見てみると、「当番、順番、秩序、種類、型」と記されています。この語は必ず「秩序」と訳さなければならないような語ではなく、いろいろな訳し方が可能であるようです。それをいかにもそうでないように言うのは問題だと思います。

 ただ、多くの翻訳が、「秩序」という訳語を採用しており、新世界訳聖書のような訳し方は主流ではありません。それに対して正木氏に思うところがあるというのはよく分かります。
 エホバの証人の場合、「聖書に忠実」ということがさかんに言われていますので、聖書(この場合は新世界訳聖書)に「取り決め」という表現があれば、それがどういう意味なのかよく調べて、その通りにしようというという動きが生じます。彼が言っているのはそのような現象が恣意的にもたらされたのではないかということでしょう。でも、これは、もし新世界訳聖書が他の訳のように「取り決め」ではなく「秩序」という語を用いたとしても同じではないかと思います。やはり、同じような動きが起こって、同じような結果になり、ただ現在の「これこれのことは聖書に従って取り決めのもとに行いましょう」という言い回しが「これこれのことは聖書に従って秩序正しく行いましょう」に置き換わるだけではないかと思います。エホバの証人という宗教はそういう宗教ですから。


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