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モスクワの裁判所はエホバの証人を擁護する
2001年4月1日更新

 2001年2月23日、エホバの証人の法的認可を取り消そうとしてモスクワの検察当局が起こしていた裁判の判決が、モスクワ民事裁判所においてようやく下され、エホバの証人が勝訴しました。

 この裁判の注目点は、エホバの証人の認可を取り消すために検察当局が主張した内容にあります。
 検察は、エホバの証人がロシア国内で非伝統的であり、よって認可の条件を満たしていないという理由によって、エホバの証人の認可を取り消そうとしたのではありません。
 検察当局は、エホバの証人という宗教が、信者とその子供の精神を破壊し、社会に害をもたらすカルト宗教であると主張し、認可の取り消しを求めていました。
 そのため、訴訟の内容はもっぱら、『エホバの証人はカルトか』という点に焦点を絞ったものとなっています。
 裁判において検察当局は、エホバの証人がカルトであることを理論によって証明するために、カルト問題とエホバの証人問題の“専門家”を詐称する人たちの助けを得ました。
 その結果、モスクワの検察当局は事実上、危険な思想を広める反宗教家の操り人形になってしまいました。
 検察による、エホバの証人に対するあまりにも極端な主張が退けられたのは当然のことと言えるでしょう。
 この裁判は、エホバの証人にとって勝利であるだけでなく、エホバの証人がカルトであると主張している自称“専門家”たちに大きな打撃を与えるものともなっています。
 これらの人たちは近年、自分たちがただの反宗教家であることを巧妙に覆い隠そうとして、“カルト問題の専門家”や“ジャーナリスト”という肩書きを用い、さらには、いかにも専門的であるかのようなもっともらしい言論を用いて、時にはマスコミや政府組織をさえ欺いてきました。
 しかし、彼らの主張する内容が組織的に提出されたこの裁判においてその主張が退けられたことは、彼らの主張が裁判においてはなんの意味も持たないことを証明しています。

 今回の裁判には、もう一つの注目すべき点があります。
 この裁判が長期にわたって争われた結果、エホバの証人は、信教の自由を擁護する第一級の宗教団体として国際社会に認知されるようになりました。
 欧米のマスメディアは、この裁判について報道した際、繰り返し『エホバの証人は信教の自由の試金石となる』という表現を用いました。
 主要な人権団体もエホバの証人の支持を表明し、自分たちがエホバの証人勝訴を期待していると述べました。
 英国オックスフォードのケストン研究所の理事、ローレンス・アゼルは、エホバの証人は信教の自由が侵されようとするときの「早期警報」となるため、常に注目に値すると述べています。
 このようなわけで、エホバの証人は今後も、信教の自由を擁護する旗手として、社会からの注目を浴びることと思われます。

 この裁判が進行中の段階ですでに、ロシア当局やロシアの他の裁判所はエホバの証人の認可を追認しており、この判決によって、ロシアにおけるエホバの証人の地位は確定したことになります。


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