新世界訳
エホバの証人の聖書

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ヨハネ 17:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書英語版 (NW/Reference Bible) ◇ (エホバの証人)
So now you, Father, glorify me [A] alongside yourself with the glory that I had [B] alongside you before the world was.

◇ 新国際訳聖書 (NIV) ◇ (ファンダメンタル)
And now, Father, glorify me [A] in your presence with the glory I had [B] with you before the world began.

◇ 英語標準訳聖書 (ESV) ◇ (プロテスタント)
And now, Father, glorify me [A] in your own presence with the glory that I had [B] with you before the world existed.

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それで,父よ,世がある前にわたしが [B] みそばで持っていた栄光で,わたしを今ご自身の [A] 傍らにあって栄光ある者としてください。

◇ 新共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
父よ、今、 [A] 御前でわたしに栄光を与えてください。世界が造られる前に、わたしが [B] みもとで持っていたあの栄光を。

◇ 新改訳聖書 [第三版] ◇ (ファンダメンタル)
今は、父よ、 [A] みそばで、わたしを栄光で輝かせてください。世界が存在する前に、 [B] ごいっしょにいて持っていましたあの栄光で輝かせてください。

◇ 口語訳聖書 ◇ (プロテスタント)
父よ、世が造られる前に、わたしが [B] みそばで持っていた栄光で、今 [A] み前にわたしを輝かせて下さい。



 この聖句は翻訳によって語順が入れ替わっていることがありますので、わかりやすいよう符号を挿入しました。[A]が未来、[B]が過去の栄光への言及となります。

 この聖句について、新世界訳聖書の英語版で用いられている“alongside (そばで)”の訳語を問題とする主張があります。



◇ 'Misleading Revisions in the New World Translation' Andy Bjorklund, Free Minds Journal May/Jun 1994

“Glorify me in your presence with the glory I had with you. (わたしが一緒に持っていた栄光であなたの前に栄光ある者としてください)”が“glorify me alongside yourself with the glory that I had alongside you. (わたしがそばで持っていた栄光であなたのそばに栄光ある者としてください)”に変えられている。
原文は、世界創造以前における父なる神とイエスとの神性の共有を指し示すものであるが、この改竄は、栄光の異なる立場を利用して、両者に異なる性質があると思わせようとするもである。



 “alongside”に相当する聖書原文のギリシャ語はどちらも παρα (パラ) です。



◇ 「新約聖書のギリシア語文法」, 織田昭 (表記修正)

παρά 〔基本的意味 : 傍らに〕
b. 位格と用いた場合, (2) ~のそばに



 “alongside”は、ギリシャ語パラの持つ「傍らにいる」というニュアンスをよく示す語ですので、この訳語を用いることに何ら問題はないようです。一方、他の英訳聖書のように、“in [one's] presence (面前で)”や“with (一緒に)”の訳語を用いることもできるでしょう。邦訳聖書の訳語についても特に問題は見られないようです。

 フリーマインドジャーナルの指摘については、少なくとも私にはよくわかりませんでした。どの聖書翻訳の訳文においても、“イエスの栄光は過去も未来も同じである”ということが示されていると思います。一方のフリーマインドジャーナルは、この表現に関連してはいても根本的に異なる論点を述べようとしているように見えます。つまり、神の神性とイエスの神性が一致か不一致かという点を気にしたうえで、新世界訳聖書の訳文だとこれが不一致になってしまうということを考えたらしいです。
 そうすると、問題となるのは“with”の用い方なのかもしれません。試しに、新改訳聖書の訳文の「ごいっしょにいて」の部分から「いて」を除去したら訳文のニュアンスがどうなるかということを考えてみてください。もし新国際訳聖書や英語標準訳聖書のような英訳聖書がこのような誤読を唆す訳文を意図的に採用し、それをファンダメンタルが活用して三位一体論を補強しているのであれば、これはなかなか巧妙なことではないかと私は思いました。ヨハネ 17:5における“I had with you”の訳文はファンダメンタルな訳文だということができそうです。

 英訳聖書の世界にはこの種のトリックがたくさん見られるものです。しかし新世界訳聖書はその種の怪しい訳文を徹底して除去していますので、安心して読めます。



◇ 「プログレッシブ英和中辞典」, “with”の項

((一致))…と[に]
She agreed with me.私に同意した



ヨハネ 17:5

◇ リビングバイブル ◇ (ファンダメンタル)
今こそあなたの前で、わたしの栄光を現わしてください。世界が造られる前に、ごいっしょに持っていたあの栄光で、わたしを輝かせてください。



○ 新世界訳聖書の翻訳方針

読者を誤導することを意図した訳は徹底して排除する