新世界訳
エホバの証人の聖書

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2019年4月13日に開催された特別集会にて、ついに新世界訳聖書の改訂日本語版が発表されました! ではさっそく、新しい新世界訳聖書の特徴を見てみましょう。





○ お断り

文書の内容は一部推測に基づいています。内容には誤りがあるかもしれません。



◆ 概要

 今回の改訂版の特色を簡単に言い表すなら、「読みやすく、理解しやすく」となるでしょう。しかも、徹底しています。
 近年、言語学や翻訳学の進展に伴い、聖書翻訳の世界では聖書翻訳理論が目覚ましく発展しています。エホバの証人は、最新の聖書翻訳理論を極めて精力的に、どこまでも徹底して実践することにより、「翻訳された聖書」というものを大きく変えてしまいました。聖書を生まれ変わらせてしまったと言っても決して過言ではありません。

◆ なぜ読みやすくしたのか

 エホバの証人が読みやすさにこだわった背景には、エホバの証人が聖書伝道の現場で日々直面する問題があります。
 日本人のほとんどは、聖書のことを知ってはいますが、その内容に通じているわけではありません。ですから、エホバの証人が家々を回って聖書を開いて読んだときに、なかなかその意味が相手に伝わらないという問題がありました。この問題を克服するためには、聖書の訳文を解りやすいものに変えるしかありません。
 改訂版の発表にあたっては、改訂版の主なターゲットが聖書伝道での活用であることが明言されました。

◆ 字義訳なのか意訳なのか

 このことは、字義訳聖書としての限界に挑んだ、とも言い表せるでしょう。
 聖書翻訳の世界には、このような場合にこのような訳し替えを行っても字義訳を損なっていることにはならない、というような約束事がたくさんあります。ただ、この種の約束事を際限なく実践すると、字義訳の聖書であっても意訳の聖書とたいして変わらなくなってしまうというジレンマがあります。エホバの証人は、従来の考え方では字義訳の破綻と見なされるだろうこの状態を、あえて積極的に体現しました。
 そのため、字義訳聖書としての基本的な特徴は保たれています。原典との対応は保たれていますし、多くの字義訳の聖書がしているように、意訳である部分には欄外に注釈がつきます。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], 付録, A1 聖書翻訳の基本原則

 あまりにも言い換えることは避けなければなりません。……新世界訳聖書翻訳委員会は,原語に近い言葉や句を使うことと,ぎこちない言い回しをしたり本来の考えをあやふやにしたりしないこととのバランスを取るよう努めてきました。これにより読者は聖書を楽に読めると同時に,神からのメッセージが正しく訳されているという確信を持って読めます。



◆ 従来の新世界訳聖書は「参照資料付き聖書」に

 従来の新世界訳聖書は「新世界訳」の訳本名を改訂版に譲り、今後は「参照資料付き聖書」という呼び名になるものと見込まれます。参照資料付き聖書は改訂版の聖書と併用されることになります。今後エホバの証人は、緻密な聖書研究には参照資料付き聖書を、朗読や伝道活動には改訂版を用いることになるでしょう。

◆ 書名

 聖書中の書名が改訂されました。例えば「箴言」は、誰が聞いても分かる「格言の書」になりました。

変更された書名の一覧
箴言 格言の書
マタイによる書 マタイによる福音書
マルコによる書 マルコによる福音書
ルカによる書 ルカによる福音書
ヨハネによる書 ヨハネによる福音書
使徒たちの活動 使徒の活動
ローマ人への手紙 ローマのクリスチャンへの手紙
コリント人への第一の手紙 コリントのクリスチャンへの第一の手紙
コリント人への第二の手紙 コリントのクリスチャンへの第二の手紙
ガラテア人への手紙 ガラテアのクリスチャンへの手紙
エフェソス人への手紙 エフェソスのクリスチャンへの手紙
フィリピ人への手紙 フィリピのクリスチャンへの手紙
コロサイ人への手紙 コロサイのクリスチャンへの手紙
テサロニケ人への第一の手紙 テサロニケのクリスチャンへの第一の手紙
テサロニケ人への第二の手紙 テサロニケのクリスチャンへの第二の手紙
ヘブライ人への手紙 ヘブライのクリスチャンへの手紙



◆ 付録

 改訂版には多様な付録がつきました。「聖書語句索引」、「聖書用語集」などです。

◆ アウトライン

 改訂版には各書の冒頭に「概要」がつきました。これで各書の見通しが効くようになり、「聖書は読んでもさっぱり解らない」という誰にもありがちな問題を読者が自力で克服できるようになりました。

◆ 繰り返しの削除

 日本の聖書では、同じような言葉の繰り返しは省略して一つにまとめてしまうということが頻繁に行われていて、そのような省略を行っても字義訳を損なっているとはみなされません。改訂版は、読みやすさを向上させるため、この手法を積極的に取り入れています。その結果、ガラテア 1:1のようなところでも省略が見られます。



マタイ 16:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
シモン・ペテロが答えて言った,「あなたはキリスト,生ける神の子です」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
シモン・ペテロが答えた。「キリスト,生きている神の子です」。



マタイ 21:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「これらの者たちの言っていることが聞こえるか」と彼に言った。イエスは彼らに言われた,「はい。あなた方は,『みどりごや乳飲み子の口から,あなたは賛美を備えられた』とあるのを読んだことがないのですか」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスに言った。「子供たちが言っていることが聞こえるか」。イエスは言った。「はい。『あなたは,幼い子供たちの口から賛美を生じさせた』とあるのを読んだことがないのですか」。



ガラテア 1:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
人々からではなく,人を通してでもなく,ただイエス・キリストと,[キリスト]を死人の中からよみがえらせた父なる神とによって使徒とされたパウロ,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人によってではなく,イエス・キリストと,キリストを生き返らせた父である神とによって使徒とされたパウロから,



◆ 訳文の分割

 最近は、少し長めの文章が読めないという人が増えているそうです。改訂版では、これまで1文であったものを2つや3つに分けることが頻繁に行われるようになりました。例えばルカ 1:1-3は3分割です。



ルカ 1:1-3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちの間で全く信じられている事柄について,初めからの目撃証人また音信に仕える者となった人々がわたしたちに伝えたとおりにその叙述をまとめようと,大勢の人が手がけましたが,私も,すべてのことについて始めから正確にそのあとをたどりましたので,それを,きわめて優れたテオフィロ様,あなたに,論理的な順序で書いてお伝えすることを思い定めました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちが全く信じている出来事を1つの記述にまとめることに,多くの人が取り組んできました。最初からの目撃証人で音信を広めた人々も,そうした出来事を私たちに伝えました。私も,全てのことを初めから綿密に調べましたので,テオフィロ閣下,あなたに順序立てて書いてお伝えすることにしました。



◆ 主語と代名詞の削減

 主語もしくは代名詞の出現頻度が下がりました。訳文がシンプルになり、理解のしやすさに貢献します。



マタイ 6:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「そこで,あなた方はこのように祈らなければなりません。「『天におられるわたしたちの父よ,あなたのお名前が神聖なものとされますように。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで,このように祈らなければなりません。『天におられる私たちの父よ,お名前が神聖なものとされますように。



◆ 角括弧の廃止

 原典にない語の訳文に対する挿入を示す角括弧は廃止されました。これも読みやすさに貢献します。



テサロニケ第一 4:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,兄弟たち,[死んで]眠っている者たちについてあなた方が知らないでいることを望みません。希望を持たないほかの人々のように悲しむことのないためです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
兄弟たち,死んで眠っている人たちについて知らないでいてほしくありません。希望を持っていない人のように悲しんだりしないためです。



◆ アンダーラインの廃止

 固有名詞を示すアンダーラインは廃止されました。

◆ 漢数字の廃止

 漢数字は基本的に英数字になりました。しかし一部では漢数字が使われています。



マタイ 6:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「だれも二人の主人に奴隷として仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛するか,一方に堅く付いて他方を侮るかのどちらかだからです。あなた方は神と富とに奴隷として仕えることはできません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
誰も2人の主人の奴隷にはなれません。一方を憎んで他方を愛するか,一方に尽くして他方を軽く見るかです。神と富との奴隷にはなれません。



◆ 送り仮名規則の変更

 従来の「現われる」、「行なう」が「現れる」、「行う」になるなど、送り仮名の規則が変更されました。これは「文部科学省―内閣告示第二号「送り仮名の付け方」」に従ったものと思われます。

◆ カタカナの多用

 動物などの表記にカタカナを多用するようになりました。一部例外があります。



創世記 9:20-21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,ノアは農夫として暮らし始め,ぶどう園を設けるようになった。そして彼はぶどう酒を飲みはじめてそれに酔い,そのために自分の天幕の中で身をあらわにした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さて,ノアは農業をして暮らし,ブドウ園を造った。ある時,ノアはぶどう酒を飲んで酔い,天幕の中で裸になっていた。



◆ 括弧のつけ直しの廃止

 参照資料付き聖書の風変わりな特徴だった、段落ごとの括弧のつけ直しがなくなりました。



マタイ 13:51

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方はこれらすべてのことの意味を悟りましたか」。彼らは,「はい」と言った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
これら全ての意味を悟りましたか」。弟子たちは,「はい」と言った。



◆ 「まことの神」は「真の神」に

 「まことの神」は「真〔しん〕の神」に変更されました。



ネヘミヤ 8:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして彼らは書,すなわち[まことの]神の律法を朗読し続け,それは説き明かされ,[それに]意味を付すことがなされ,こうして彼らはその読むところの理解を得させるのであった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは真の神の律法の書を朗読し続け,分かりやすく説明して意味を教えた。読まれた箇所を理解できるよう,民を助けたのである。



◆ 「主権者なる主」は「主権者である主」に

 「主権者なる主」は「主権者である主」に変更されました。



詩編 71:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
主権者なる主エホバよ,あなたはわたしの望み,若い時からのわたしの確信だからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
主権者である主エホバ,あなたは私の希望の源。私は若い時からあなたを信頼してきました。



◆ 「全き専心を要求する神」は「全くの専心を要求する神」に

 「全き専心を要求する神」は「全くの専心を要求する神」になりました。



出エジプト 20:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それに身をかがめてはならず,さそわれてそれに仕えてもならない。あなたの神であるわたしエホバは全き専心を要求する神であり,わたしを憎む者については父のとがに対する処罰を子にもたらして三代,四代に及ぼし,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それにひれ伏してはならず,誘われてそれを崇拝してもならない。あなたの神である私エホバは全くの専心を要求する神である。私を憎む人については,父の過ちに対する処罰を子や孫やひ孫に及ぼす。



出エジプト 34:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなたはほかの神に平伏してはならないからである。エホバは,その名をねたむといい,ねたむ神だからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ほかの神にひれ伏してはならない。エホバは全くの専心を要求することで知られている。全くの専心を要求する神なのである。



◆ 神に関する表現の接頭語の廃止

 神の言葉を“み言葉”と言うような言い回しが廃止されました。
 これについては特別集会にて説明がありました。「神の+み言葉」を「神のみ+言葉」と読む人が増えているそうです。



詩編 119:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
どのようにして若い人はその道筋を清めるのでしょうか。み言葉にしたがって注意深くあることによってです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
若い人はどうすれば清く生きられるだろう。あなたの言葉に従って注意深くあるならそうできる。



ガラテア 1:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,わたしが[今]あなた方に書いている事柄について言えば,ご覧なさい,わたしは神のみ前にあって偽りを語ってはいません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私は皆さんに宛てて書いている事柄が偽りではないことを,神ので断言します。



◆ 神やキリストに対する敬語の廃止

 叙述文において、神やキリストに対して敬語を使わなくなりました。



創世記 1:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
初めに神は天と地を創造された

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
初めに,神は天と地を創造した



◆ 「み使い」は「天使」に

 「み使い」は「天使」になりました。「み使い」という言い方だと解らない人が多いためです。
 「悪霊(あくれい)」は「あくりょう」と読まれることがあり、「邪悪な天使」になりました。



ルカ 1:30

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それでみ使いは彼女に言った,「マリアよ,恐れることはありません。あなたは神の恵みを得たのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
天使は言った。「マリア,恐れることはありません。あなたは神の恵みを得ました。



ヤコブ 2:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなたは,ただひとりの神がおられることを信じているというのですね。なるほどそれはりっぱです。ですが,悪霊たちも信じておののいているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたは,唯一の神がいることを信じているのですね。それはとても良いことです。とはいえ,邪悪な天使たちも信じておびえています。



◆ 「聖霊」は「聖なる力」に

 「聖霊」は誤解を避けるために「聖なる力」に変更されました。



エフェソス 4:30

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,神の聖霊を悲しませることのないようにしなさい。贖いによる釈放の日のために,あなた方はそれをもって証印を押されたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,神の聖なる力を悲しませてはなりません。皆さんは聖なる力で証印を押され,贖いによる解放の日を待っているのです。



マタイ 3:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
バプテスマを受けたのち,イエスはすぐに水から上がられた。すると,見よ,天が開け,[イエス]は,神のがはとのように下って自分の上に来るのをご覧になった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスはバプテスマを受けた後,すぐに水から上がった。何と,天が開き,ヨハネは,神の聖なる力がハトのように下ってイエスの上に来るのを見た。



ガラテア 5:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
むしろわたしは言います。によって歩んでゆきなさい。そうすれば,肉の欲望を遂げることは決してありません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
次のことを勧めます。聖なる力に導かれて歩んでください。そうすれば,罪深い欲望のままに行動することは決してありません。



 これはどういうことかと思われるかもしれません。
 日本語訳の一般的な聖書には、「聖霊」という言葉と「悪霊」という言葉が出てきます。すると、多くの日本人はそれを読んで、「まず霊というものがあって、それが良いものと悪いものに仕分けされるんだ」と思い込むことになります。しかし、改訂版の新世界訳聖書には「聖霊」も「悪霊」も一切出てきません。こうして問題は根本から解決されます。
 ところで、キリスト教世界には「エホバの証人は聖霊を否定する異端宗教だ」という認識があります。そうすると、「エホバの証人は聖書から聖霊の存在を消去しようとして訳語を変更したのだ」という主張が現れるかもしれません。しかし、エホバの証人にそのような過激な考え方はありません。

◆ 「助け手」は「援助者」に

 聖霊を指す「助け手」は「援助者」になりました。



ヨハネ 14:26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,父がわたしの名によって遣わしてくださる助け手,つまり聖霊のことですが,その者はあなた方にすべてのことを教え,わたしが告げたすべての事柄を思い起こさせるでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,父が私の名によって遣わす援助者つまり聖なる力が,あなたたちに,全てのことを教えるとともに,私が話した全てのことを思い起こさせます。



◆ 「主要な代理者」は廃止に

 「主要な代理者」は用いられなくなりました。
 「主要な代理者」については、「ヘブライ 12:2」の項に説明があります。



ヘブライ 12:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちの信仰の主要な代理者また完成者であるイエスを一心に見つめながら。この方は,自分の前に置かれた喜びのために,恥を物とも思わず苦しみの杭に耐え,神のみ座の右に座られたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちの信仰を導き,完全にしてくださる方であるイエスを一心に見つめながら走るのです。イエスは,前途にある喜びのために,恥を物ともせず苦しみの杭に耐え,神の座の右に座りました。



◆ 「み使いの頭」は「天使長」に

 「み使いの頭」は「天使長」になりました。➤「天使」の項を参照。



ユダ 9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,み使いの頭ミカエルは,悪魔と意見を異にし,モーセの体について論じ合った時,彼に対しあえてあしざまな言い方で裁きをもたらそうとはせず,ただ,「エホバがあなたを叱責されるように」と言いました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
天使長ミカエルは,モーセの体のことで悪魔と意見が分かれて論じ合った時,あえて断罪することも悪く言うこともせず,「エホバがあなたを叱責されますように」と言いました。



◆ 「神の像」は「神に似た者」に

 「神の像」は「神に似た者」になりました。



創世記 1:27

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そうして神は人をご自分の像に創造してゆき,神の像にこれを創造された。男性と女性にこれを創造された。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それから神は人を自分に似た者神に似た者として創造した。男性と女性を創造した。



コリント第二 3:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,わたしたちすべては,ベールをしていない顔で,エホバの栄光を鏡のように反映させながら,霊なるエホバのなさるそのとおりに,栄光から栄光へと,同じ像に造り変えられてゆくのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちは皆,ベールをしていない顔で鏡のようにエホバの栄光を反映させながら,変化して神に似た者になっていきます。目に見えない方であるエホバによって変化し,ますます栄光に輝くようになるのです。



◆ 「奉仕の僕」は「援助奉仕者」に

 「奉仕の僕」は「援助奉仕者」に変更されました。➤「僕」の項を参照。



テモテ第一 3:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
奉仕の僕たちは一人の妻の夫であり,子供と自分の家の者たちをりっぱに治めているべきです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
援助奉仕者は,1人の妻の夫で,子供を従わせ,家庭を立派に治めているべきです。



◆ 「召集者」は「招集者」に

 「召集者」は「招集者」に変更されました。「召集」が命令を意味するのに対し、「招集」は招待を意味しています。



伝道 12:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
召集者は喜ばしい言葉を見いだし,真実の正確な言葉を書き記そうと努めた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
招集者は,喜ばれる言葉を探し,真実を正確に記録しようと努めた。



◆ 「神聖な奥義」は「神聖な秘密」に

 「神聖な奥義〔おくぎ〕」は「神聖な秘密」に変更され、「奥義」を「おうぎ」と読んだり、さらには「奥技」と読みまちがえられる問題がなくなりました。



ローマ 16:25-26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
では,わたしが宣明する良いたよりとイエス・キリストを宣べ伝える業とにしたがい,[また]久しいあいだ沈黙のうちに保たれながら今や明らかにされ,しかも,信仰による従順を推し進めるため,永遠の神の命令のもとに,預言的な聖句を通してあらゆる国民の間に知らされた神聖な奥義の啓示にしたがって,あなた方を確固たる者とすることのできる方に,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神は,私が広める良い知らせと,イエス・キリストについての伝道により,また神聖な秘密の啓示により,皆さんを強くすることができる方です。神聖な秘密は,非常に長い間解き明かされませんでした。しかしその秘密は今や明らかにされ,人々が信仰を抱いて従順になるよう,永遠の神の命令により,聖書の預言を通して全ての国で知らされています。



◆ 「神のご意志」は「神の望まれること」に

 「神のご意志」は「神の望まれること」に変更されました。



マタイ 6:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように,地上においてもなされますように。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたの王国が来ますように。あなたの望まれることが,天と同じように地上でも行われますように。



◆ 「義」は「正しい」に

 「義」は「正しい」に変更されました。



詩編 45:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなたはを愛した。そして邪悪を憎む。 それゆえに,神,あなたの神は,歓喜の油をあなたの仲間にもましてあなたにそそがれた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたは正しいことを愛し,悪いことを憎んだ。それで,あなたの神はあなたを任命し,あなたの仲間を喜ばせる以上にあなたを喜ばせた。



ペテロ第二 3:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,[神]の約束によってわたしたちの待ち望んでいる新しい天と新しい地があります。そこにはが宿ります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,私たちが神の約束によって待ち望んでいる,新しい天と新しい地があります。そこには正しいことが行き渡ります。



ローマ 3:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
したがって,律法の業によって肉なる者が[神]のみ前で義と宣せられることはありません。律法によって罪についての正確な知識が生じるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ですから誰も,律法に従った行いによって,神から正しいと認められることはありません。律法によって得られるのは,罪についての正確な知識です。



◆ 「淫行」は「性的不道徳」に

 「淫行」は、この語の原典での意味をかなり正確に表す「性的不道徳」に変更されました。



マタイ 15:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
たとえば,心から,邪悪な推論,殺人,姦淫,淫行,盗み,偽証,冒とくが出て来ます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
例えば,心から,邪悪な考えが出てきます。殺人,姦淫,性的不道徳,盗み,偽証,冒瀆です。



◆ 「みだらな行ない」は「恥知らずな行い」に

 「みだらな行ない」は、原語の意味通りの「恥知らずな行い」になりました。



ガラテア 5:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,肉の業は明らかです。それは,淫行,汚れ,みだらな行ない

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さて,罪深い欲望から出る行いは明らかです。それは,性的不道徳,汚れ,恥知らずな行い



◆ 「男どうしで寝る者」は「同性愛にふける人」に

 「男どうしで寝る者」は「同性愛にふける人」になりました。



コリント第一 6:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は,不義の者が神の王国を受け継がないことを知らないとでもいうのですか。惑わされてはなりません。淫行の者,偶像を礼拝する者,姦淫をする者,不自然な目的のために囲われた男,男どうしで寝る者

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
正しくない人が神の王国を授けられることはない,ということを知らないのですか。思い違いをしてはなりません。性的に不道徳な人,偶像を崇拝する人,姦淫をする人,同性愛行為に身を任せる人,同性愛にふける人



◆ 「愛ある親切」は「ゆるぎない愛」に

 「愛ある親切」は「ゆるぎない愛」に変更されました。



詩編 136:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方はエホバに感謝せよ。[神]は善良な方だからである。その愛ある親切は定めのない時にまで及ぶからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
エホバに感謝せよ。神は善い方。神の揺るぎない愛は永遠に続く。



ホセア 6:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしが喜びとしたのは愛ある親切であって,犠牲ではなかったからである。また,全焼燔の捧げ物より,むしろ神を知ることであった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私が喜ぶのは犠牲ではなく,揺るぎない愛である。全焼の捧げ物ではなく,神を知ることである。



◆ 「過分の親切」は「惜しみない親切」に

 「過分の親切」は「惜しみない親切」に変更されました。



コリント第一 15:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,わたしが今あるのは,神の過分のご親切によります。そして,わたしに対するその過分のご親切は無駄になりませんでした。かえって,わたしは彼らすべてより多く労しました。といっても,それはわたしではなく,わたしと共にある神の過分のご親切です。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
今の私があるのは,神の惜しみない親切のおかげです。私に示されたその惜しみない親切は無駄になりませんでした。私はほかのどの使徒よりも多く働きました。といっても,それは私の力ではなく,神の惜しみない親切によります。



◆ 「敬虔な専心」は「神への専心」に

 「敬虔な専心」は「神への専心」などになりました。



テトス 2:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それがわたしたちに,不敬虔と世の欲望とを振り捨てるべきこと,また現存する事物の体制にあって健全な思いと義と敬虔な専心とをもって生活すべきことを諭しているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
その親切により私たちは,神への不敬や世の欲望を退けること,また,今の体制の中で健全な考え方をし,正しく行動し,神への専心を示しながら生活することを学んでいます。



使徒 17:23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
例えば,歩きながら,あなた方の崇敬の対象となっているものを注意深く見ているうちに,わたしは,『知られていない神に』と刻み込まれた祭壇も見つけました。それで,あなた方が知らないで敬虔な専心を示しているもの,それをわたしはあなた方に広めているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
例えば,私は歩きながら,皆さんの崇敬の対象を注意深く見ているうちに,『知られていない神に』と刻み込まれた祭壇も見つけました。皆さんが知らないで崇拝しているもの,それを私は皆さんに伝えているのです。



テモテ第二 3:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
敬虔な専心という形を取りながらその力において実質のない者となるからです。こうした人々からは離れなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
信心深く見えても実際には神を敬っていません。こういう人たちから離れなさい。



◆ 「柔和」は「温厚」に

 「柔和な者」は「温厚な人」になりました。



詩編 37:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし柔和な者たちは地を所有し, 豊かな平和にまさに無上の喜びを見いだすであろう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,温厚な人は地上に住み続け, 豊かな平和をこの上なく喜ぶ。



◆ 「寛容」が出現

 参照資料付き聖書にはなかった「寛容」が出てくるようになりました。



エフェソス 4:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
全くへりくだった思いと温和さとをもち,また辛抱強さをもって愛のうちに互いに忍び

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
いつも謙遜で温和であり,辛抱し,愛を抱いて互いに寛容であってください。



◆ 「畏れる」が出現

 参照資料付き聖書にはなかった「畏〔おそ〕れる」が出てくるようになりました。



申命記 31:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
民を,男も,女も,幼い者も,またあなたの門の内にいる外人居留者たちも集合させなさい。彼らが聴くため,また学ぶためである。彼らはあなた方の神エホバを恐れ,注意してこの律法のすべての言葉を履行しなければならないのである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
民を,男性も,女性も,子供も,イスラエルの町にいる外国人居住者も集合させなさい。彼らが聞き,皆さんの神エホバについて学び,その方を畏れ,注意してこの律法の全ての言葉を実行するためです。



◆ 「忠節」は廃止

 「忠節」は使用されなくなりました。



エフェソス 4:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
神のご意志にそいつつ真の義と忠節のうちに創造された新しい人格を着けるべきことでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,新しい人格を身に着けましょう。その人格は神の意志に沿って形作られるものであり,本当の正しさと忠実さに基づいています。



ヘブライ 7:26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
このような大祭司,忠節で,偽りも汚れもなく,罪人から分けられ,もろもろの天よりも高くなられた方こそわたしたち[の必要]にかなっていたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちはこのような大祭司を必要としていました。神に尽くし,潔白で,汚れがなく,罪人から分けられ,どんな天よりも高い地位に就けられた方です。



◆ 「せん越」は廃止

 「せん越」は使用されなくなりました。



申命記 18:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
もし預言者がエホバの名において話しても,その言葉が実現せず,そのとおりにならなければ,それはエホバが話されなかった言葉である。その預言者はせん越にそれを話したのである。あなたはその者に恐れ驚いてはならない』。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
預言者がエホバの名によって話しても,その言葉が実現せず,その通りにならなければ,エホバはその言葉を話していない。預言者が思い上がってそれを話したのである。その人を恐れてはならない』。



◆ 「のろい」の廃止

 「のろい」、「のろう」はなくなりました。



創世記 3:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,アダムに対してこう言われた。「あなたが妻の声に従い,わたしが命じて,『それから食べてはならない』と言っておいたその木から食べるようになったため,地面はあなたのゆえにのろわれた。あなたは,命の日のかぎり,その産物を苦痛のうちに食べるであろう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
アダムにはこう言った。「あなたが妻の言ったことに従い,『食べてはならない』と私が命じた木の実を食べたので,あなたのせいで地面は災いを被った。それであなたは,地面から食物を得るために生涯ずっと苦労する。



マタイ 25:41

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「ついで彼は自分の左にいる者たちにこう言います。『のろわれた者たちよ,わたしから離れ,悪魔とその使いたちのために備えられた永遠の火に入りなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それから王は,左にいる人たちに言います。『災いを宣告された人たち,私から離れ,悪魔と邪悪な天使たちのために用意された永遠の火に入りなさい。



ガラテア 1:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,たとえわたしたちや天からのみ使いであろうと,わたしたちが良いたよりとして宣明した以上のことを良いたよりとしてあなた方に宣明するとすれば,その者はのろわれるべきです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
たとえ私たちであれ天使であれ,私たちが伝えた良い知らせとは異なる事を良い知らせとして皆さんに伝えるとすれば,その者はとがめられるべきです。



◆ 「つぶやく」は「不満を口にする」に

 「つぶやく」は「不満を口にする」などになりました。
 最近になってこの語の主な意味が“Twitterにコメントする”にすり替わってしまたことを考慮したと思われます。



ユダ 16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
これらの者たちはつぶやく者,自分の境遇について不平を言う者であり,自らの欲望のままに進み,口で大げさなことを語りながら,[自らの]利益のために人物を称賛しています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは不満を口にし,自分の境遇について文句を言い,欲望のままに行動しています。大げさな自慢話をする一方で,利益のために人にへつらっています。



◆ 「良いたより」は「良い知らせ」に

 これまでも新世界訳聖書は「福音」という訳語をあえて用いず、より平易な「良いたより」という訳語を用いてきましたが、これが「良い知らせ」となりました。近年「たより」という語を「手紙」の意味にとる人が増えていることが一因だと思われます。これは新世界訳聖書改訂日本語版の特徴をよく示す際立った例だと言えるでしょう。



マタイ 24:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう。それから終わりが来るのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,王国の良い知らせは,全ての国の人々が聞けるように世界中で伝えられます。それから終わりが来ます。



◆ 「賜物」は「贈り物」に

 「賜物」は「贈り物」になりました。



テモテ第二 1:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そのゆえにこそ,わたしは,自分が手を置いたことによって今あなたのうちにある神の賜物を,火のように燃え立たせるべきことを思い出させているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
このような訳で,私はあなたに,神からの贈り物を熱心に用いることを思い起こさせたいと思います。あなたはその贈り物を,私があなたに手を置いた時に受けました。



◆ らい病表記の変更

 「らい病」の表記は「重い皮膚病」になりました。



ルカ 5:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
[イエス]がある都市にいた別の時のことであったが,見よ,体じゅうらい病の人がいた。イエスを見かけると,彼はうつ伏して願いをし,「主よ,あなたは,ただそうお望みになるだけで,私を清くすることがおできになります」と言った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスがある町にいた別の時のこと,全身重い皮膚病の男性がいた。その男性はイエスを見掛けると,ひれ伏してこう願った。「主よ,あなたは,お望みになるだけで,私を癒やすことができます」。



◆ 「魂」は意訳に

 聖書本文の「魂」のほとんどが意訳になりました。これにより、聖書特有の、魂に関わる表現の理解の困難さが解消されました。



エフェソス 6:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
人を喜ばせようとする者のように目先だけの奉仕をするのではなく,キリストの奴隷として,神のご意志を,をこめて行ないなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
単に人を喜ばせようとして,人目がある時にだけ従うのではありません。キリストの奴隷として,自分の全てを尽くして神の望むことを行いつつ,従いましょう。



フィリピ 2:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方が同じ思いを持ち,同じ愛を抱いているのだという点で,わたしの喜びを満たしてください。また,魂において結び合わされ,一つの考えを思いに抱き,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
では,同じ思いを持ち,同じ愛を抱き,完全に一致し,同じ考え方をすることによって,私を喜びで満たしてください。



◆ 「シェオル」と「ハデス」は「墓」に

 音訳されていた「シェオル」と「ハデス」は、すべての人に理解できる「墓」になりました。



ヨブ 14:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ああ,あなたが私をシェオルに隠し, あなたの怒りが元に戻るまで,私を秘めておき, 私のために時の限りを設けて,私を覚えてくださればよいのに。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私をに隠してください!あなたの怒りが過ぎ去るまで私を隠し,私のために期限を定め,時が来たら私を思い出してください。



使徒 2:31

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
キリストの復活を先見し,それについて,彼がハデスに見捨てられず,その肉体が腐れを見ることもないと語ったのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
キリストの復活を予見し,キリストがに見捨てられず,その体も腐敗しないと語りました。



◆ 「杭につける」は「杭にくぎ付けにする」に

 「杭につける」という言い回しには、処刑を指しているとは思われないことがあるという問題がありました。より意味のつかみやすい「杭に掛ける」や「杭にくぎ付けにする」に変更されています。



マタイ 27:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ピラトは言った,「では,キリストと言われるイエスはどうするのか」。彼らは皆,「杭につけろ!」と言った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ピラトは言った。「では,キリストといわれるイエスの方はどうしたらよいか」。群衆は皆,「杭に掛けろ!」と言った。



マタイ 27:31

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
最後に,[イエス]を愚弄し終えた彼らは,外とうを取りのけて彼の外衣を着せ,杭につけるために引いて行った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
最後に,あざけってから,緋色の衣を剝ぎ取って本人の外衣を着せ,杭にくぎ付けにするために引いていった。



◆ 「胤」は「子孫」に

 「胤」は古語ですので「子孫」になりました。



創世記 22:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,あなたのによって地のすべての国の民は必ず自らを祝福するであろう。あなたがわたしの声に聴き従ったからである』」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたの子孫によって地上の全ての国民が祝福を受ける。あなたが私の言ったことに従ったからである』」。



◆ 「パリサイ人」は「パリサイ派」に

 「パリサイ人」と「サドカイ人」は「パリサイ派」と「サドカイ派」に変更されました。何かの人種や国民を指しているという誤解が回避されました。



マタイ 3:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
パリサイ人サドカイ人が数多くバプテスマに来るのを見かけた時,[ヨハネ]は彼らにこう言った。「まむしらの子孫よ,来ようとしている憤りから逃れるべきことを,だれがあなた方に暗示したのですか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ヨハネは,パリサイ派サドカイ派の人たちがバプテスマの場所に大勢来るのを見て,言った。「毒蛇のような者たち,神が表そうとしている憤りから逃れるようにと誰に言われたのですか。



◆ 「レビ人」は「レビ族」に

 「レビ人」は「レビ族」になりました。



イザヤ 66:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「そして,彼らからもまた,わたしはある者を祭司のため,レビ人のために取るであろう」と,エホバは言われた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「また私は,祭司とレビ族のために幾人かを選ぶ」と,エホバは言う。



◆ 「ネティニム」は「神殿の使用人」に

 「ネティニム」は「神殿の使用人」に変更されました。



エズラ 7:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,あなた方に知らされているが,祭司およびレビ人,楽士,入口を守る者,ネティニム,およびこの神の家の働き人のだれについても,税金,貢ぎ,あるいは使用税を彼らに課すことは許されない。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さらに,祭司とレビ族,音楽家,戸口番,神殿の使用人,神の家で働く者の誰に対しても,人頭税,物品税,通行料を課すことは許されない。



◆ 「龍」は「竜」に

 「龍」は「竜」になりました。これまで通り「たつ」と読みます。



啓示 12:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それで龍〔たつ〕は女に向かって憤り,彼女の胤のうちの残っている者たち,すなわち,神のおきてを守り行ない,イエスについての証しの業を持つ者たちと戦うために出て行った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで竜〔たつ〕は女に対して激怒し,彼女の子孫のうちの残っている人たち,すなわち,神のおきてを守り,イエスについて証言する務めを与えられている人たちと戦うために去っていった。



◆ 「預言者たち」は「預言者たちの書」に

 預言書を指して用いられる「預言者たち」は「預言者の書」などになりました。



マタイ 11:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すべて,つまり預言者たちと律法とは,ヨハネに至るまで預言したからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
預言者の書と律法の全ては,ヨハネの時まで預言したからです。



◆ 人を指す多様な表現

 これまで「地の人」、「強健な人」などと訳出されている語は、単に「人」になり、「死すべき人間」は「死にゆく人間」になりました。



詩編 8:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
死すべき人間が何者なのであなたはこれを思いに留められるのですか。地の人の子が[何者なので]これを顧みられるのですか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
死にゆく人間が何者なのであなたは心に留めてくださるのか。の子が何者なので気に掛けてくださるのか。



◆ 「邪悪な者」

 「邪悪な者」は多くの箇所で「悪人」になりました。



詩編 1:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
幸いなるかな,邪悪な者の計り事に歩まず,罪人の道に立たず,あざける者の座にすわらなかった人は。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
何と幸せなのだろう。悪人の意見に従って歩まず,罪人の道に立たず,あざける人と共に座らない人は。



◆ 「小さな者」

 イエスの用いた「小さな者」という表現は「目立たない人」になりました。



マタイ 18:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方はこれら小さな者の一人をも侮ることがないようにしなさい。あなた方に言いますが,天にいる彼らのみ使いたちは,天におられるわたしの父のみ顔を常に見守っているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それら目立たない人のうち一人も軽く見ないようにしなさい。あなたたちに言いますが,彼らの天使たちは,天にいる父の前に常にいるのです。



◆ 「僕」は廃止

 「僕〔しもべ〕」は「ぼく」と読まれることが増えてきたためと思われますが、使用が取りやめになりました。



伝道 7:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,人々が話すかもしれないすべての言葉に心を向けてはならない。あなたのがあなたの上に災いを呼び求めているのを聞かないためである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,人々が話す言葉一つ一つを心に留めてはならない。さもないと,あなたは,召し使いがあなたに不幸が生じることを願うのを聞くだろう。



◆ 「諸国民」は「異国の人々」に

 「諸国民」は「異国の人々」や「さまざまな国の人々」になりました。



ルカ 21:24-25

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして人々は剣の刃に倒れ,捕らわれとなってあらゆる国民の中へ引かれてゆくでしょう。そしてエルサレムは,諸国民の定められた時が満ちるまで,諸国民に踏みにじられるのです。「また,太陽と月と星にしるしがあり,地上では,海のとどろきと[その]動揺のゆえに逃げ道を知らない諸国民の苦もんがあるでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人々は剣の刃に倒れ,捕らわれて全ての国の人々のもとへ引いていかれます。そしてエルサレムは,異国の人々の定められた時が満ちるまで異国の人々に踏みにじられます。また,太陽と月と星にしるしがあり,地上では,海のとどろきと動揺のために,逃げ道を知らないさまざまな国の人々が苦悩します。



◆ 「事物の体制」は「体制」に

 「事物の体制」は「体制」になりました。



コリント第二 4:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
その人たちの間にあって,この事物の体制の神が不信者の思いをくらまし,神の像であるキリストについての栄光ある良いたよりの光明が輝きわたらないようにしているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
今の体制の神が,信仰のない人たちの思考を遮り,神に似た者であるキリストについての素晴らしい良い知らせの光が輝き渡らないようにしているのです。



◆ 「終わりの日」は「終わりの時代」に

 「終わりの日」は幾つかの箇所で「終わりの時代」となりました。➤「日」の項を参照。



テモテ第二 3:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,このことを知っておきなさい。すなわち,終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
このことを知っておきなさい。終わりの時代は困難で危機的な時になります。



◆ 「宣べ伝える」の廃止

 「宣べ伝える」は古語であり、「伝える」あるいは「伝道する」に変更されました。



マタイ 4:23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それから[イエス]はガリラヤの全土をあまねく巡り,諸会堂で教え,王国の良いたよりを宣べ伝え,民の中のあらゆる疾患とあらゆる病を治された。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスはガリラヤ中を巡り,会堂で教え,王国の良い知らせを伝え,民のあらゆる病気や不調を治した。



フィリピ 1:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
確かに,そねみや対抗心によってキリストを宣べ伝えている者たちもいますが,ほかの者たちは善意によってそうしています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
確かに,ねたみや競争心からキリストについて伝道している人もいますが,他の人たちは良い動機でそうしています。



◆ 「福音宣明者」は「福音伝道者」に

 「福音宣明者」は「福音伝道者」に変更されました。



テモテ第二 4:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,あなたはすべての事に冷静さを保ち,苦しみを忍び,福音宣明者の業をなし,自分の奉仕の務めを十分に果たしなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかしあなたは,どんな場合にも頭がさえた状態を保ち,苦しみに耐え,福音伝道者として働き,自分の奉仕を十分に行いなさい。



◆ 「異言」は「さまざまな言語を話す」に

 「異言」は一般には理解ができないので「さまざまな言語を話す」に変更されました。



コリント第一 12:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さらにある人には強力な業の働き,ある人には預言すること,ある人には霊感のことばを識別する力,ある人には種々の異言,そしてある人には異言を解釈する力が与えられています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さらに,ある人には奇跡を行う能力が,ある人には預言する能力が,ある人には神からの言葉を見分ける能力が,ある人にはさまざまな言語を話す能力が,ある人には通訳する能力が与えられています。



◆ 「しるし」は「奇跡」に

 イエスが「しるし」を行ったという記述では「奇跡」が用いられるようになりました。



ヨハネ 2:23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかしながら,過ぎ越しの時,その祭りのさい彼がエルサレムにいた間に,たくさんの人が彼の行なうしるしを見て,その名に信仰を持った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
過ぎ越しの祭りの際にイエスがエルサレムにいた時,多くの人がイエスの行う奇跡を見て,彼の名に信仰を持った。



◆ 「世のものではない」は「世の人々のようではない」に

 「世のものではない」は「世の人々のようではない」に変更されました。



ヨハネ 15:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方が世のものであったなら,世は自らのものを好むことでしょう。ところが,あなた方は世のものではなく,わたしが世から選び出したので,そのために世はあなた方を憎むのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたたちが世の人々のようだったら,世から好まれることでしょう。ところが,あなたたちは,私が世から選び出し,世の人々のようではないので,世から憎まれます。



◆ 「十戒」が出現

 参照資料付き聖書にはなかった「十戒」が出現しました。「じゅっかい」ではなく「じっかい」と読みます。



出エジプト 34:28

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして彼はエホバと共に四十日四十夜そこにとどまった。パンを食べることも,水を飲むこともしなかった。そして[神]は,契約の言葉,すなわち十の言葉を書き板に記してゆかれた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
モーセは40日間ずっとエホバと共にいた。パンを食べず,水も飲まなかった。神は,契約の言葉,十戒〔じっかい〕を石板に書いた。



◆ 「初子」の読みは「はつご」に

 これまで「ういご」と読まれていた語を「はつご」と読むことになりました。



コロサイ 1:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼は見えない神の像であって,全創造物の初子〔ういご〕です。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神の子は,目に見えない神に似た者であり,全創造物の中の初子〔はつご〕です。



◆ 「ハレルヤ」の変更

 「ハレルヤ」は複数形であるという理由によりわざわざ「あなた方はヤハを賛美せよ」と訳されていましたが、単に「ヤハを賛美せよ」になりました。



詩編 150:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すべて息あるもの ― それはヤハを賛美せよ。あなた方はヤハを賛美せよ

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
生きている全てのものはヤハを賛美せよ。ヤハを賛美せよ



◆ 「のです」等の回避

 文の最後を「……のです」とするなどのややくどい言い回しの頻度は下がりました。



ヘブライ 7:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
イエスはそれだけ勝った契約の保証として与えられた者ともなったのです

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
従って,イエスは勝った契約を保証する方となりました。



◆ 命令の回避

 命令文が少なくなりました。



ローマ 12:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,この事物の体制に合わせて形作られるのをやめなさい。むしろ,思いを作り直すことによって自分を変革しなさい。それは,神の善にして受け入れられる完全なご意志を自らわきまえ知るためです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,今の体制によって形作られるのをやめてください。かえって,考え方を新しくすることによって自分を変化させましょう。それは,神の善い意志,喜ばしい完全な意志を見極めるためです。



◆ 「あなた自身がそう言いました」は肯定に

 「あなた自身がそう言いました」という言い回しは、「そうです」を意味する慣用表現ですので、その意味に合わせて訳されるようになりました。



マタイ 26:25

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼をまさに裏切ろうとしていたユダが答えて言った,「ラビ,まさかわたしのことではありませんね」。[イエス]は彼に言われた,「あなた自身が[そう]言いました」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
裏切ろうとしていたユダが言った。「ラビ,まさか私ではありませんね」。イエスは言った。「あなたは分かっています」。



マタイ 27:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,イエスは総督の前に立った。すると総督は彼にこう質問した。「あなたはユダヤ人の王なのか」。イエスは,「あなた自身が[そう]言っています」とお答えになった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスは総督の前に立った。総督が,「あなたはユダヤ人の王なのか」と質問すると,イエスは,「その通りです」と答えた。



◆ 「わたしはあなたとどんなかかわりがあるのでしょうか」は否定に

 「わたしはあなたとどんなかかわりがあるのでしょうか」という言い回しは、否定と拒絶を意味する慣用表現ですので、その意味に合わせて訳されるようになりました。



マルコ 1:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
こう言った。「ナザレ人イエスよ,わたしたちはあなたと何のかかわりがあるのですか。わたしたちを滅ぼそうとしてやって来たのですか。わたしはあなたがだれだかはっきり知っています,神の聖なる者です」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「ナザレ人イエス,何をしに来たのですか。私たちを滅ぼすのですか。あなたが誰かはよく分かっています。神の聖なる方です」。



ヨハネ 2:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかしイエスは彼女に言われた,「婦人よ,わたしはあなたとどんなかかわりがあるのでしょうか。わたしの時はまだ来ていません」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかしイエスは母親に言った。「それは私たちが心配することですか。私の時はまだ来ていません」。



◆ 「気違い」の廃止

 差別語である「気違い」がなくなりました。



サムエル第一 21:14-15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ついにアキシュはその僕たちに言った,「さあ,お前たちは気違いのように振る舞う男を見ている。どうして彼をわたしのところに連れて来なければならないのだ。わたしが気違いになった者たちを必要としているとでもいうので,お前たちはこんな者を連れて来て,わたしのそばで気違いのように振る舞わせるのか。こんな者がわたしの家に入って来てよいのか」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ついにアキシュは家来たちに言った。「この男は気が狂っているではないか! 何で連れてきたんだ。ここに狂人が不足しているとでもいうのか。こいつの狂った行動を私が見たいとでも思うのか。こんな者は私の家に入れるな」。



◆ 「皆さん」の多用

 「あなた方」の多くが「皆さん」になりました。



ガラテア 1:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちの父なる神と主イエス・キリストからの過分のご親切と平和があなた方にありますように。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちの父である神と,主イエス・キリストから,皆さんに惜しみない親切が示され,平和が与えられますように。



◆ 「見よ」の言い換え

 「見よ」という表現は、なくなったり、別の言い回しになったりしています。



マタイ 2:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
王の[ことば]を聞いてから,彼らは出かけて行った。すると,見よ,東方に[いた時に]見た星が彼らの先を行き,ついに幼子のいる所の上方まで来て止まった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
占星術師たちは王の言葉を聞いた後,出掛けた。何と,東方にいた時に見た星が先を行き,子供がいる所の上まで来て止まった。



マタイ 9:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すると,見よ,人々が,まひした人を寝床に寝かせたまま運んで来るのであった。彼らの信仰を見て,イエスはそのまひした人に言われた,「子供よ,勇気を出しなさい。あなたの罪は許されています」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
すると,人々が,体がまひした男性を担架で運んできた。イエスは彼らの信仰を見て,まひした男性に言った。「安心してください。あなたの罪は許されています」。



◆ 時刻等の表記

 時刻、距離、重量の表記が現代表記になりました。



使徒 2:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
実際に,この[人たち]は,あなた方が思うように酔っているのではありません。今は昼間の第三時なのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
この人たちは,あなた方が思うように酔っているのではありません。今は朝の9時なのです。



サムエル第一 17:4-5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ときに,ひとりの代表闘士がフィリスティア人の陣営から出て来たが,その名をゴリアテといい,ガトの出身で,その丈は六キュビトと一指当たりであった。そして,その頭には銅のかぶとがあり,彼はうろことじの小札かたびらを着けていた。その小札かたびらの重さは銅で五千シェケルであった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
フィリスティア人の陣営から1人の代表戦士が出てきた。ゴリアテという名前で,ガトの人だった。背丈は290センチほどあった。銅のかぶとをかぶり,うろことじの銅のよろいを着けていた。そのよろいの重さは60キロほどだった。



マタイ 6:27

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方のうちだれが,思い煩ったからといって自分の寿命に一キュビトを加えることができるでしょうか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
心配したからといって,誰が自分の寿命を少しでも延ばせるでしょうか。



◆ 「日」の訳し分け

 「日」という表現が長い期間を示す場合は「時代」と訳されました。



マタイ 24:37

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
人の子の臨在はちょうどノアののようだからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人の子の臨在の時はちょうどノアの時代のようになります。



◆ 「地」の訳し分け

 「地」という表現が世界を示す場合は「地球」と訳されています。
 この訳についてはマタイ 5:5の項に解説があります。



詩編 83:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それは,人々が,その名をエホバというあなたが, ただあなただけが全を治める至高者であることを知るためです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人々があなたのことを知りますように。エホバという名を持つあなただけが,地球全体を治める至高者であるということを。



◆ 「世」の訳し分け

 「世」という表現が人々を示す場合は「人類」と訳されています。



ヨハネ 1:29

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
次の日,彼は,イエスが自分のほうに来るのに目を留めて,こう言った。「見なさい,の罪を取り去る,神の子羊です!

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
次の日,ヨハネはイエスがやって来るのを見て,言った。「見なさい,人類の罪を取り去る,神の子羊です!



◆ 「家」の訳し分け

 「家」が家庭を指す場合は「家庭」と訳されています。



格言(箴言) 24:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
は知恵によって築き上げられ,識別力によって堅く立てられることになる。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
家庭は知恵によって築き上げられ, 識別力によってしっかりする。



テモテ第一 3:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
自分の家の者をりっぱに治め,まじめさを尽くして子供を従わせている人であるべきです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
家庭を立派に治め,子供をよくしつけて従わせているべきです。



◆ 「肉」の訳し分け

 「肉」が悪を指している場合は「罪深い欲望」などと訳されています。
 聖書が禁欲を教えているという誤解が防がれました。



ローマ 8:7-8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
の思うことは神との敵対を意味するからです。それは神の律法に服従しておらず,また,現に[服従し]えないのです。それで,と和している者は神を喜ばせることができません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
というのは,罪深い事柄を考え続けるなら,神の律法に従っていることにならず,そもそも従えないため,神の敵となるからです。それで,罪深い欲望に従っている人は神に喜ばれません。



◆ 誤解を防ぐ注釈

 読者が誤解をしそうな表現には逐一注釈がつきました。



マタイ 15:2

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「あなたの弟子が父祖たちからの伝統を破っているのはどうしてですか。例えば,食事をする時に手を洗いません*」。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], マタイ 15:2, 脚注

儀式上の清めをしないということ。



マタイ 15:24

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスは答えた。「私は,イスラエル国民の迷い出た羊*の所にしか遣わされていません」。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], マタイ 15:24, 脚注

人のこと。



◆ 文意の修正

 様々な箇所で文意が変更されています。たとえば、原典の語句に問題がある場合は、古代訳を根拠にするなどして、文意が修正されています。



サムエル第二 9:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それでヂバは王に言った,「すべて王なる我が主がこの僕にお命じになることにしたがい,そのようにこの僕は致します。それにしても,メピボセテは王の子の一人のようにわたしの食卓で食べております」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ツィバは王に言った。「王がお命じになることは全部いたします」。こうしてメピボセテは王の子の1人のようにダビデの食卓で食事をするようになった。



詩編 102:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしはやせ衰え, 屋根の上の独りぼっちの鳥のようになっています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私は横になっても眠れません。屋根の上の孤独な鳥のようです。



アモス 2:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼らは立場の低い者たちの頭に地の塵をあえぎ求めている。また,柔和な者たちの道を押しやる。そして,男とその父とが[同じ]女のところに行った。わたしの聖なる名を冒とくするためであった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは立場が低い人たちの頭を踏んで地面に押し付け,温厚な人たちの道を遮る。父親と息子が同じ女性と関係を持ち,私の聖なる名を汚す。



◆ その他

 接続詞の訳出が抑制されました。
 未完了動詞の複雑な訳が削減されました。
 ふりがなはすべての漢字にふられています。
 改訂版の日本語は優秀であるようです。聖書協会共同訳聖書にあるような目に余る欠陥は見つかっていません。

◆ 雑多な情報

 今回も英語の新世界訳聖書の重訳であるという位置づけです。
 英語の新世界訳聖書と同様、聖書用の新しいフォントが製作されたようです。
 3つのサイズの聖書が同時にリリースされました。
 今後製作する朗読版のサンプルが公表されました。
 書籍版、電子書籍版、朗読版などすべて無料です。
 無料であるにもかかわらず、「デラックス製本」です。
 特別集会の出席者ならびに各王国会館での同時中継に参加した全国の視聴者に1人1冊ずつ配られました。
 エホバの証人でない方も無料で受け取ることができます。
 推定の初版は25万-30万冊です。頒布数は最初の1年で100万冊に達するかもしれません。
 点字版と日本手話版も分冊にて順次刊行中です。



◆ 創世記 6:3

 「120年」の前に「あと」がつきました。大洪水まで120年という意味になります。



創世記 6:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
その後エホバはこう言われた。「わたしの霊が人に対していつまでも定めなく働くことはない。彼はやはり肉であるからだ。したがってその日数は百二十年となる」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
エホバは言った。「私がいつまでも人を大目に見ることはない。人は罪深いからだ。それで,人が生きるのはあと120年である」。



◆ 出エジプト 20:7

 「いたずらに取り上げる」は「むやみに用いる」になりました。



出エジプト 20:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「あなたの神エホバの名をいたずらに取り上げてはならない。その名をいたずらに取り上げる者をエホバは処罰せずにはおかないからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたの神エホバの名をむやみに用いてはならない。その名をむやみに用いる人をエホバは処罰せずにはおかない。



◆ 民数記 20:11

 「自分の」という語がなくなっていました。
 ここは文脈ということがあるので、「自分の」という語がなくなると、「杖」が誰の杖かわからなくなってしまうという問題があります。
 この件については、「コリント第一 10:4」の項に指摘があります。



民数記 20:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そうしてモーセは手を掲げ,自分の杖でその大岩を二度打った。すると,沢山の水が出て来て,集会の者たちとその駄獣はそれを飲みだした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
モーセは手を上げ,つえで大岩を2度打った。すると,たくさんの水が出てきて,民と家畜は飲みだした。



◆ サムエル第一 16:20

 ロバが子ヤギを背負うことになりました。



サムエル第一 16:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それでエッサイはろば一頭と,パンと,ぶどう酒の入った皮袋一つと,やぎの子一頭を取り,これをその子ダビデの手によってサウルのもとに送った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それでエッサイはロバに,パン,ぶどう酒が入った革袋,子ヤギを載せ,息子ダビデに託してサウルのもとに送った。



 これについて少し考えてみました。
 ヤギにはロバの背中に乗るという変な習性があります。(Youtube に“Funny Goats Riding Donkeys”という動画があります。) また、ロバで荷物を運ぶ場合、鞍を被せて左右に掛けるというやり方がありますから、そうすると、パンの入ったカゴとぶどう酒の入った袋を用意してロバの左右に掛け、背中にはヤギが乗るということになりそうです……が、この場合、子ヤギ1頭を殺して解体した肉を載せたとか、縛った子ヤギをくくりつけたとか考えた方がずっとよさそうです。
 おそらくですが、文の区切りが問題になったのだと思います。ヘブライ語の原文を見ると、「パン」と「ぶどう酒が入った皮袋」の間で区切るか、どこも区切らないかのどちらかが自然で、「ぶどう酒が入った皮袋」と「子ヤギ」の間で区切るということは、できなくはないですが考えにくいようです。つまり、「ぶどう酒が入った革袋」をロバに載せるか載せないかの判断しだいでこういう違いが生じることになります。

◆ 格言(箴言) 4:13

 「懲らしめ」が「指導」になりました。



格言(箴言) 4:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
懲らしめをとらえよ。それを放してはならない。それを守れ。それはあなたの命だからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
指導をしっかりつかめ。それを放してはならない。 それを失ってはならない。命が関係しているからである。



◆ 格言(箴言) 23:13

 ここは中立的な訳文になっています。
 「懲らしめが死から少年を守る」と読めますし、「叩いたくらいで少年は死なない」とも読めます。



格言(箴言) 23:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ほんの少年から懲らしめを差し控えてはならない。あなたがむち棒でこれを打ちたたくなら,彼は死なないであろう

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
少年を懲らしめるのを控えてはならない。むちで打つ場合,彼は死なない



◆ ヨブ 2:4

 ことわざの意味が明瞭になりました。



ヨブ 2:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかしサタンはエホバに答えて言った,「皮のためには皮をもってしますので,人は自分の魂のためなら,持っているすべてのものを与えます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
サタンはエホバに答えた。「誰でも自分の身が一番です。人は自分の命を守るために,自分が持つもの全てを差し出します。



◆ ヨブ 31:1

 ここの修辞疑問文は読み間違えられることがありましたが、解決されました。
 この問題についての指摘は「古文・古語・難解な表現とその意味の一覧」にあります。



ヨブ 31:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「契約をわたしは自分の目と結んだ。 それゆえ,どうしてわたしは自分が処女に対して注意深いことを示すことができようか

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私は自分の目と契約を結んだ。 だから若い女性に対して不適切な関心を向けることなどできない



◆ 伝道 9:5

 「記憶を忘れる」の行為者が当人ではなく他人であるという訳文になりました。
 この聖句についての解説は「伝道(コヘレト) 9:5」の項にあります。



伝道 9:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
生きている者は自分が死ぬことを知っている。しかし,死んだ者には何の意識もなく,彼らはもはや報いを受けることもない。なぜなら,彼らの記憶は忘れ去られたからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
生きている人は自分が死ぬことを知っている。しかし,死んだ人は何も知らない。何かを得ることもない。思い出されず,忘れ去られる



◆ イザヤ 2:4

 「刈り込みばさみ」は「鎌」になりました。



イザヤ 2:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,[神]は諸国民の中で必ず裁きを行ない,多くの民に関して事を正される。そして,彼らはその剣をすきの刃に,その槍を刈り込みばさみに打ち変えなければならなくなる。国民は国民に向かって剣を上げず,彼らはもはや戦いを学ばない。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神は国々の中で裁きを下し, 多くの人々を正しい方向に導く。彼らは剣をすきに,やりをに作り替える。国は国に向かって剣を振り上げず,彼らはもはや戦いを学ばない。



◆ イザヤ 30:21

 イザヤ 30:21の「右に行くにしても左に行くにしても」という表現は正されていました。



イザヤ 30:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,あなた方が右に行くにしても左に行くにしても,あなたの耳はあなたの後ろで,「これが道である。あなた方はこれを歩め」と言う言葉を聞くであろう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
右や左にそれそうになる時には,後ろからあなたの耳に,「これが道である。この道を歩みなさい」という言葉が聞こえる。



 これはどういうことかと思われるかもしれません。(*この記述は2019年4月19日に公表されました。)
 ここで使われている表現は、ヨシュア 1:7などで使われている「それから右にも左にもそれてはいけない」という言い回しのバリエーションです。つまり、正しい道から逸れることを言い表しています。
 ところが、「ものみの塔」誌2003年2月15日号の「読者からの質問」に見られるように、エホバの証人全体のレベルでこの聖句の意味が全く認識されていないという状況があり、私は残念に思っていました。この記事について言っておくと、エホバの声が後ろから聞こえるのは人が神の道から逸れて背を向けているからです。
 今度の改訂版は正しく意味をとらえた訳になっています。これはよいことだと私は思いました。

◆ イザヤ 40:8

 現在文になりました。



イザヤ イザヤ 40:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
青草は干からび,花は枯れた。しかしわたしたちの神の言葉は,定めのない時に至るまで保つのである」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
青草は干からび,花は枯れる。 しかし,私たちの神の言葉は永遠に存続する」。



◆ イザヤ 48:18

 比喩にその意味が加えられています。



イザヤ 48:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ああ,あなたがわたしのおきてに実際に注意を払いさえすれば! そうすれば,あなたの平安は川のように,あなたの義は海の波のようになるであろうに。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなたが私のおきてに注意を払いさえすれば! そうすれば,あなたの平和は川の流れのように豊かになり, あなたの正しい行いは海の波のように多くなる。



◆ イザヤ 63:7

 代名詞の訳し間違いが指摘されていましたが、直っています。



イザヤ 63:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしは,エホバがわたしのためにしてくださったすべてのことにしたがって,エホバの愛ある親切,エホバの賛美を,すなわち,その憐れみとその豊かな愛ある親切とにしたがって施してくださった,イスラエルの家に対する満ちあふれる善良さを語り告げるであろう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私は,エホバの揺るぎない愛の行い, エホバの素晴らしい行いについて語る。 エホバは憐れみと大きくて揺るぎない愛により, 私たちのために,イスラエル国民のために, 多くの良いことを行ってくださったからだ。



◆ エレミヤ 17:9

 ここの文意はそのままになっていますが、脚注がつきました。
 この聖句の問題についての指摘は「古文・古語・難解な表現とその意味の一覧」にあります。



エレミヤ 17:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「心はほかの何物にも勝って不実であり,必死になる。だれがこれを知りえようか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
心はほかのどんなものよりも信用できず,必死になる*。 誰がこれを知り得るだろうか。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], エレミヤ 17:9, 脚注

もしかすると,「直しようがない」。



◆ エゼキエル 14:14

 三人の義人についての文意が明瞭になりました。



エゼキエル 14:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「『そして,これら三人の者,すなわちノア,ダニエル,ヨブがその中にいたとしても,彼らは,その義のゆえに自分の魂を救い出すであろう』と,主権者なる主エホバはお告げになる」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「『たとえノア,ダニエル,ヨブの3人が国の中にいたとしても,彼らは自分たちの正しさゆえに自らを救うことしかできない』と,主権者である主エホバは宣言する」。



◆ マタイ 5:3

 マタイ 5:3の表現は一般の人には理解できないため修正されました。
 この句の解釈と翻訳ということについては、「マタイ 5:3」の項に詳しい説明があります。



マタイ 5:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
自分の霊的な必要を自覚している人たちは幸いです。天の王国はその人たちのものだからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神の導きが必要であることを自覚している人たちは幸福です。天の王国はその人たちのものだからです。



◆ マタイ 5:9

 「平和を求める」は原典の字義通りの「平和をつくる」になりました。



マタイ 5:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
平和を求める人たちは幸いです。その人たちは『神の子』と呼ばれるからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
平和をつくる人たちは幸福です。神の子と呼ばれるからです。



◆ マタイ 5:19

 「一番小さい者」と「大いなる者」は「ふさわしくない者」と「ふさわしい者」なりました。
 これはどうしてだろうと思われるかもしれません。この聖句の意味については「マタイ 5:19」の項に説明があります。



マタイ 5:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ,だれであれ,これら一番小さなおきての一つを破り,また人にそのように教える者は,天の王国に関連して『一番小さい者』と呼ばれるでしょう。だれでもそれを行ない,またそれを教える者,その者は天の王国に関連して『大いなる者』と呼ばれるでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ですから,小さなおきての1つを破り,そうするよう教える人は,天の王国にふさわしくない者と呼ばれます。しかし,そうしたおきてを守り,教える人は,天の王国にふさわしい者と呼ばれます。



◆ マタイ 6:22-23

 「目」に関する文意が正確になりました。



マタイ 6:22-23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「体のともしびは目です。それで,もし目が純一であれば,あなたの体全体は明るいでしょう。しかし,目がよこしまであれば,あなたの体全体は暗いでしょう。あなたのうちにある光が実際のところ闇であれば,その闇はどんなにかひどいことでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
目は体にとって明かりです。もし目の焦点が合っていれば,体全体が明るいでしょう。しかし,目が欲で満ちていれば,体全体が暗いでしょう。あなたの内にあるのが光ではなく闇であれば,その闇はどれほど深いことでしょう。



◆ マタイ 7:3

 「垂木〔たるき〕」は「材木」になりました。



マタイ 7:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
では,なぜ兄弟の目の中にあるわらを見ながら,自分の目の中にある垂木のことを考えないのですか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
なぜ仲間の目の中にあるわらを見ながら,自分の目の中にある材木に気付かないのですか。



◆ マタイ 7:13

 この句については公式サイトのほうに説明があります。



マタイ 7:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「狭い門を通って入りなさい。滅びに至る道は広くて大きく,それを通って入って行く人は多いからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
狭い門を通って入りなさい。滅びに至る門は広くてその道は広々としており,それを通って入っていく人は多いからです。



◇ 「「あらゆる良い活動を行う用意が完全に整い」ました! ― 日本語の「新世界訳聖書」改訂版が発表される」, jw.org

 学者たちがこうだったであろうと考える原文を忠実に表現するために変更された箇所もあります。例えば,幾つかの写本によると,マタイ 7章13節は,「狭い門を通って入りなさい。滅びに至る門は広くてその道は広々としており」となります。「新世界訳」のこれまでの版では,この後者の「門」は含められていませんでしたが,写本の研究が進み,原文に「門」があったことが確かめられたため,改訂版には含められています。



◆ マタイ 10:15

 「耐えやすい」は「処罰が軽い」になりました。



マタイ 10:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方に真実に言いますが,裁きの日には,その都市よりもソドムとゴモラの地のほうが耐えやすいでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
はっきり言いますが,裁きの日には,その町よりソドムとゴモラの方が処罰が軽いでしょう。



◆ マタイ 11:29

 「くびきを負う」は、「重荷を負う」とか「不遇に見舞われる」というような意味にとられることがあるため、「共に働く」になりました。



マタイ 11:29

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしのくびきを負って,わたしから学びなさい。わたしは気質が温和で,心のへりくだった者だからです。あなた方は自分の魂にとってさわやかなものを見いだすでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私と共に働いて,私から学んでください。私は温和で,謙遜だからです。あなたたちは爽やかさを感じるでしょう。



◆ マタイ 13:44

 「畑」が「野原」になりました。



マタイ 13:44

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「天の王国はに隠された宝のようです。人はそれを見つけてから隠しました。そして,喜びのあまり,出かけて行って自分の持つものすべてを売り,それからそのを買うのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
天の王国は野原に隠された宝のようです。ある人がそれを見つけて再び隠しました。そして,喜びのあまり,行って持ち物を全て売り,その野原を買います。



◆ マタイ 13:57

 二重否定が肯定になりました。
 これは発達障害を抱えた方々に対する配慮だと思われます。



マタイ 13:57

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
こうして彼らはイエスにつまずくようになった。しかしイエスは彼らにこう言われた。「預言者は自分の郷里や自分の家以外なら敬われないことはありません」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
こうして人々はイエスを信じようとしなかった。しかしイエスは言った。「預言者は,郷里や自分の家以外であれば敬われます」。



◆ マタイ 15:5-6

 改訂版の訳稿に問題があることが指摘されていましたが、そのままです。
 指摘は「『イエス ― 道、真理、命』 聖書解説」にて読むことができます。



マタイ 15:5-6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ところがあなた方は,『自分の父や母に向かって,「わたしの持つものであなたがわたしから益をお受けになるものがあるかもしれませんが,それはみな神に献納された供え物なのです」と言うのがだれであっても,その者は自分の父を少しも敬ってはならない』と言います。こうしてあなた方は,自分たちの伝統のゆえに神の言葉を無にしています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ところがあなた方は言います。『父や母に,「私の物でお役に立ちそうな物はどれも神に献納された供え物なのです」と言えば,父や母を敬わなくてよい』。そのようにして,自分たちの伝統によって神の言葉を否定しています。



◆ マタイ 16:22

 誤解の原因となっていた「運命」がなくなりました。



マタイ 16:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すると,ペテロは彼をわきに連れて行き,「主よ,ご自分を大切になさってください。あなたは決してそのような[運命]にはならないでしょう」と言って叱り始めた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
すると,ペテロはイエスを脇に連れていき,「主よ,自分を大切にしてください。決してそのような目には遭いません」と言って,叱り始めた。



◆ マタイ 18:15

 文意が変更になり、「仲間を助けた」となりました。



マタイ 18:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「さらに,もしあなたの兄弟が罪を犯したなら,行って,ただあなたと彼との間でその過ちを明らかにしなさい。彼があなた[の述べること]を聴くなら,あなたは自分の兄弟を得たのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,もし仲間が罪を犯したなら,行って,あなたと彼の間だけで罪を明らかにしなさい。彼があなたの話を聞くなら,あなたは仲間を助けたのです。



◆ マタイ 19:12

 「閹人」が「結婚しない人」になりました。



マタイ 19:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
母の胎からそのように生まれついた閹人があり,人によって閹人にされた閹人があり,天の王国のゆえに自らを閹人とした閹人がいるのです。それを受け入れることのできる人は,受け入れなさい」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
生まれつき障害があるので結婚しない人や,人に障害を負わされたので結婚しない人もいれば,天の王国のために結婚しない人もいます。それを受け入れることができる人は,受け入れなさい」。



◆ マタイ 23:32

 難解な表現が解りやすくなりました。



マタイ 23:32

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それなら,あなた方の父祖たちの升を満たしなさい

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それなら,父祖たちが始めたことをやり遂げなさい



◆ マタイ 25:40

 ここは多義の問題が解決されていません。研究生に聖句を読んでもらうような場合に引き続き注意が必要です。(*この記述は2019年4月24日に公表されました。)
 裁かれる人が「兄弟のうち最も目立たない人」の地位を恵んでもらえるという意味ではありません。この問題についての指摘は「古文・古語・難解な表現とその意味の一覧」のほうにもあります。



マタイ 25:40

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すると,王は答えて言うでしょう,『あなた方に真実に言いますが,これらわたしの兄弟のうち最も小さな者の一人にしたのは,それだけわたしに対してしたのです』。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
王は答えます。『実のところ,これら私の兄弟のうち最も目立たない人の1人にしたのは,それだけ私にしたのです』。



◆ マタイ 26:74

 「のろう」の意味が明瞭になりました。



マタイ 26:74

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
その時,彼は,「わたしはその人を知らないのだ!」と[言って],のろったり誓ったりし始めた。するとすぐにおんどりが鳴いた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
その時ペテロは,「そんな人は知らない!」と言い,うそなら神罰を受けてもいいと誓い始めた。するとすぐに,おんどりが鳴いた。



◆ マルコ 1:22

 「権威を持つ」が「権威を授かった」になりました。



マルコ 1:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すると,人々はその教え方にすっかり驚いた。彼は権威を持つ者のように教えておられ,書士たちのようではなかったからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人々はその教え方に大変驚いた。イエスは,律法学者たちのようにではなく,権威を授かった人のように教えていたからである。



◆ マルコ 3:28

 ここの「人の子」は、イエスを指していないので、読者の混乱を避けるため「人」になりました。



マルコ 3:28

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方に真実に言いますが,人の子らは,冒とく的な仕方でどんな罪また冒とくを犯したとしても,すべてのことは許されます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
はっきり言いますが,は,どんな罪を犯し,どんな冒瀆の言葉を発しても,全て許されます。



◆ マルコ 4:21

 マルコ 4:21 は私が指摘したとおりに修正されていました。
 “籠の下にランプを置く”というところを想像できる人はいない、ここは「籠をかぶせる」にするべき、という指摘です。
 私としてはなかなか感慨深いところです。
 該当の指摘は「「聖書協会共同訳聖書」辛口レビュー」にて読むことができます。



マルコ 4:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして[イエス]は続けてこう言われた。「ともしびは量りかごの下や寝床の下に置くために持って来たりはしないではありませんか。それは燭台の上に置くために持って来るのではありませんか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] の訳稿, 『イエス―道、真理、命』に掲載 ◇ (エホバの証人)
……ランプを持ってきて,籠の下やベッドの下に置いたりしますか。台の上に置きませんか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
またイエスは言った。「ランプを持ってきて,籠で覆ったりベッドの下に置いたりしますか。台の上に置くのではありませんか。



◆ マルコ 6:10

 「場所」のところで誤解があった問題が解決されました。



マルコ 6:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さらに,彼らにこう言われた。「どこででも家の中に入ったなら,その場所から出るまではそこにとどまりなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスはさらに言った。「どこでも,ある家に入ったなら,その土地を去るまではそこに滞在しなさい。



◆ マルコ 9:24

 文意が明瞭になりました。



マルコ 9:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
幼子の父は直ちに叫び,「私には信仰があります! 信仰の必要なところで私を助けてください!」と言うのであった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
父親は直ちに声を張り上げて言った。「私には信仰があります! もっと信仰を持てるよう助けてください!



◆ マルコ 9:49

 塩についての文意が変更になりました。



マルコ 9:49

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「というのは,だれもみな火で塩漬けされねばならないからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
全ての人には,塩が振り掛けられるように,火が注がれなければならないのです。



◆ ルカ 2:14

 善意の持ち主が誰かを間違える問題が解決されました。



ルカ 2:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「上なる高き所では栄光が神に,地上では平和が善意の人々の間にあるように」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「この上なく高い所では神に栄光が,地上では神に喜ばれる人々の間に平和がありますように」。



◆ ルカ 2:34

 倒れる人と立ち上がる人とが明確に分けられました。
 ここでは、通常は「復活」を意味するギリシャ語が単語の綴りの意味で用いられています。綴りの意味は「再び立ちあがる」ですので、これをそのまま日本語にすると問題が生じるということです。



ルカ 2:34

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,シメオンは彼らを祝福したが,その母マリアにこう言った。「見よ,この者は,イスラエルの多くの人が倒れ,また再び立ち上がるため,そして非難を浴びるしるしのために置かれています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,シメオンは2人のために祝福を願い,母親のマリアに言った。「この子が選ばれたのは,イスラエルの多くの人が倒れ,あるいは立ち上がるためであり,この子は非難の的になります。



◆ ルカ 6:37

 「罪に定める」が「断罪する」になりました。



ルカ 6:37

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「また,裁くのをやめなさい。そうすれば,あなた方が裁かれることは決してないでしょう。また,罪に定めるのをやめなさい。そうすれば,あなた方が罪に定められることは決してないでしょう。いつも放免しなさい。そうすれば,あなた方も放免されるでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,裁くのをやめなさい。そうすれば決して裁かれません。断罪するのをやめなさい。そうすれば決して断罪されません。いつも許しなさい。そうすれば許されます。



◆ ルカ 6:38

 ここが改善されていないのは残念です。



ルカ 6:38

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
いつも与えなさい。そうすれば,人々はあなた方に与えてくれるでしょう。彼らは押し入れ,揺すり入れ,あふれるほどに量りをよくして,あなた方のひざに注ぎ込んでくれるでしょう。あなた方が量り出しているその量りで,今度は人々があなた方に量り出してくれるのです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
いつも与えなさい。そうすれば,人々は与えてくれます。あなたたちの衣服に惜しみなく注ぎ込み,押し入れ,揺すって入れ,あふれるほどにしてくれます。人に量って与えるのと同じはかりで,人からも量って与えてもらえます」。



 マルコ 4:21の場合と同様で、描かれている状況が想像できていないのかもしれません。(*この記述は2019年4月19日に公表されました。)
 人が穀物を貸すことになった場合、「量りかご5杯を」というように量を測って貸し、返すときも同じように量を測ることになります。しかし、返すものが恩であるとなると状況は変わります。そのとき、すこしでもたくさん入るよう上から押さえつけて『押し入れ』、さらにかごを横から叩いてかさが下がった分を足して『揺すり入れ』、さらに『あふれるほどに』つまり山盛りにするということが起きることが描写されています。そうやって多めに量ったものを「ひざに注ぎ込む」ということです。
 現状の訳文では、与える量と返ってくる量は同じという誤解が生じやすいと思います。
 ですからここは、「ぎゅうぎゅうに詰めて、そのうえ山盛りにして、あなたが量って与えたのと同じはかりで余分に量って与えてもらえます」というふうな訳にしておけばよかったと思います。これほどの改訂版を出したのに、抜けがあるのはもったいないです。

◆ ルカ 8:2

 文意が調整され、「悪霊を除かれた人=病気を癒された人」となりました。



ルカ 8:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
邪悪な霊たちや病気を除いてもらった女たち,七つの悪霊が出て来た,マグダレネと呼ばれるマリア,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
邪悪な天使から解放され病気を癒やされた女性たちもいた。邪悪な天使7人を追い出してもらった,マグダレネと呼ばれるマリア,



◆ ルカ 11:13

 ここでの「邪悪な者」は普通の人を指しているという文意になりました。



ルカ 11:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それで,あなた方が,邪悪な者でありながら,自分の子供に良い贈り物を与えることを知っているのであれば,まして天の父は,ご自分に求めている者に聖霊を与えてくださるのです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで,あなたたちが罪深い人間でありながら,子供に良い贈り物を与えることを心得ているのであれば,まして天の父は,ご自分に求めている人に聖なる力を与えてくださるのです」。



◆ ルカ 19:8

 ザアカイの善行は実施済みという文意でしたが、正されて、これからのことを約束するという文意になりました。
 これについては、「ものみの塔」誌『研究用』2017年6月号, 「貴重な宝に心を向ける」の記事に言及があります。



ルカ 19:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,ザアカイは立ち上がって主に言った,「ご覧ください,主よ,わたしは持ち物の半分を貧しい人々に与えていますし,何でも言いがかりをつけて人からゆすり取ったものは,四倍にして元に返しています」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,ザアカイは立ち上がって主イエスに言った。「主よ,持ち物の半分を貧しい人々に与えますし,脅し取ったものは何でも4倍にして返します」。



◆ ヨハネ 1:1

 「言葉」は神の性質を備えているという訳になりました。
 この句については「ヨハネ 1:1」の項に非常に詳しい解説があります。



ヨハネ 1:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
初めに言葉がおり,言葉は神と共におり,言葉は神であった

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
初めに,言葉と呼ばれる方がいた。言葉は神と共にいて,言葉は神のようだった



◆ ヨハネ 1:18

 「独り子の神」という表現も、神の性質を備えているという訳になりました。



ヨハネ 1:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
いまだ神を見た人はいない。父に対してその懐[の位置]にいる独り子の神こそ,彼について説明したのである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
これまで神を見た人はいない。しかし,天の父のそばにいる,神のような独り子が,神について説明した。



◆ ヨハネ 1:30

 語呂合わせの「前を進む」のところで意味のほうが採られています。



ヨハネ 1:30

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
これこそ,わたしの後に,わたしの前を進んだ人が来る,わたしより先に存在された方だから,とわたしが言ったその方です。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
まさに私が言っていた方です。『私の後から来る方がいる。私より優れた方である。私より先に存在したからである』と。



◆ ヨハネ 3:16

 ヨハネ 3:16の訳文は構文と文意が普通になりました。



ヨハネ 3:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「というのは,神は世を深く愛してご自分の独り子を与え,だれでも彼に信仰を働かせる者が滅ぼされないで,永遠の命を持てるようにされたからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神は,自分の独り子を与えるほどに人類を愛したのです。そのようにして,独り子に信仰を抱く人が皆,滅ぼされないで永遠の命を受けられるようにしました。



◆ ヨハネ 4:21

 イエスは神のことを「父」と呼びましたが、ヨハネ 4:21ではそのままだと誤解が生じてしまうため、「天の父」と訳されています。



ヨハネ 4:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
イエスは彼女に言われた,「女よ,わたし[の言うこと]を信じなさい。あなた方が,この山でも,エルサレムでもないところでを崇拝する時が来ようとしています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスは言った。「いいですか。あなた方がこの山でもエルサレムでもない所で天の父を崇拝する時が来ます。



◆ ヨハネ 4:24

 「霊と真理をもって」のところで文意が変更になりました。



ヨハネ 4:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
神は霊であられるので,[神]を崇拝する者も霊と真理をもって崇拝しなければなりません」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神は目に見えない方であり,神を崇拝する人は聖なる力と真理に導かれて崇拝しなければなりません」。



◆ ヨハネ 5:18

 ユダヤ人の用いた極端な言い回しにその意味が充てられました。
 その結果、三位一体論者が喜ぶような偏った解釈ができなくなっています。



ヨハネ 5:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
まさにこれがもとで,ユダヤ人たちはいよいよ彼を殺そうとするようになった。彼が安息日を破っているだけでなく,神を自分の父と呼んで,自分を神に等しい者としているという理由であった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
このため,ユダヤ人たちはますますイエスを殺そうとするようになった。安息日を破っているだけでなく,神を自分の父と呼んで自分を神のような者としている,という理由だった。



◆ ヨハネ 5:26

 文意が明確になり、読み間違うことがなくなりました。



ヨハネ 5:26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
父は,ご自身のうちに命を持っておられると同じように,子にもまた,自らのうちに命を持つことをお許しになったからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
父は,自分が命を与える力を持っているように,子が命を与える力を持つことを許したからです。



◆ ヨハネ 6:22

 小舟に関する文意が明瞭になりました。
 この句についての私の指摘は「「聖書協会共同訳聖書」辛口レビュー」にあります。



ヨハネ 6:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
次の日,海の向こう側にいた群衆は,一そうの小[舟]のほかにはそこに舟がなく,また,イエスが弟子たちと一緒には舟に入らず,弟子たちだけが去って行ったことを知った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
次の日,湖の向こう側にいた群衆は,唯一の小舟がなくなっていること,弟子たちがそれに乗って去り,イエスは乗っていなかったことを知った。



◆ ヨハネ 6:27

 文意が調整され、「ながく保つ」のところで誤解がないようになりました。



ヨハネ 6:27

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
滅びる食物のためではなく,永遠の命へとながく保つ食物のために働きなさい。それは人の子があなた方に与えるものです。父,すなわち神は,この者の上に[是認の]証印を押されたからです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
腐ってしまう食物のためではなく,なくならないで永遠の命をもたらす食物のために働きなさい。人の子がそれを与えます。父すなわち神が彼を認めていることを示したからです」。



◆ ヨハネ 7:51

 二重否定を伴う修辞疑問文は難読文章です。理解しやすいように修正されました。



ヨハネ 7:51

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「わたしたちの律法は,まず人[の言い分]を聞いてその人が何を行なっているかを知ってからでなければ,人を裁かないではないか」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「私たちの律法では,まず本人の話を聞いて,行っていることを確認してから,裁くのではないか」。



◆ ヨハネ 8:39

 「アブラハムの業」と言うと、なにか具体的で特別な業というものがあるのではないかと想像されがちでしたが、防がれました。



ヨハネ 8:39

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼らは答えて言った,「わたしたちの父はアブラハムです」。イエスは彼らに言われた,「アブラハムの子供であるというなら,アブラハムの業を行ないなさい

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
その人たちは答えた。「私たちの父はアブラハムです」。イエスは言った。「もしアブラハムの子なら,アブラハムに倣って行動しているはずです



◆ ヨハネ 8:44

 「偽りの父」が「うその根源」になりました。



ヨハネ 8:44

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は,あなた方の父,悪魔からの者であって,自分たちの父の欲望を遂げようと願っているのです。その者は,その始まりにおいて人殺しであり,真理の内に堅く立ちませんでした。真実さが彼の内にないからです。彼が偽りを語るときには,自分の性向のままに語ります。彼は偽り者であって,[偽り]の父だからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
あなた方は,あなた方の父,悪魔から出ていて,自分たちの父が欲することを行おうとしています。その者はその始まりから人殺しで,真理から離れました。真理を好まないからです。彼にとって,うそを語るのは自然なことです。うそつきで,うその根源だからです。



◆ ヨハネ 9:24

 罪状を認めることを意味する慣用句が適切に訳出されました。



ヨハネ 9:24

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ彼らは,盲目であった人を二度目に呼んで,こう言った。「神に栄光をささげなさい。わたしたちはこの人が罪人であることを知っているのだ」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ユダヤ人たちは,目が見えなかった男性をもう一度呼んで,こう言った。「神の前で本当のことを言いなさい。私たちはその人が罪人であることを知っているのだ」。



◆ ヨハネ 10:12

 読み間違いの多かった句ですが、正されました。
 この句についての解説は「古文・古語・難解な表現とその意味の一覧」にあります。



ヨハネ 10:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
雇われ人は,おおよそ羊飼いとは異なり,その羊も自分のものではないので,おおかみが来るのを見ると,羊たちを見捨てて逃げます ― そして,おおかみは彼らをさらい,また散らします―

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
雇われ人は,羊飼いでも羊の所有者でもないので,オオカミが来るのを見ると,羊を見捨てて逃げます。(オオカミは羊を襲い,散らします。)



◆ ヨハネ 12:28

 文意が変更になりました。



ヨハネ 12:28

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
父よ,み名の栄光をお示しください」。すると,天から声があった,「わたしはすでに[その]栄光を示し,さらにまた[その]栄光を示す」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
父よ,お名前を栄光あるものとしてください」。すると,天から声があった。「私はすでにそれを栄光あるものと,再び栄光あるものとする」。



◆ ヨハネ 17:3

 「知識を取り入れる」は、単純な「知る」になりました。
 この聖句については「ヨハネ 17:3」の項に専門的な解説があります。



ヨハネ 17:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼らが,唯一まことの神であるあなたと,あなたがお遣わしになったイエス・キリストについての知識を取り入れること,これが永遠の命を意味しています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
永遠の命を得るには,唯一の真の神であるあなたと,あなたが遣わされたイエス・キリストのことを知る必要があります。



◆ 使徒 2:42

 文意が正確になり、誤解がなくなりました。



使徒 2:42

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,彼らは使徒たちの教えと,[互いに]分かち合うこと,食事を取ることと祈りとにその後も専念した。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
弟子たちはひたすら使徒たちから学び,交友を深め,食事を取り,祈った。



◆ 使徒 4:12

 文意が不明瞭で読み間違いもありましたが、明瞭になりました。



使徒 4:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さらに,ほかのだれにも救いはありません。人々の間に与えられ,わたしたちがそれによって救いを得るべき名は,天の下にほかにないからです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さらに,ほかの誰も私たちを救うことはできません。地上の人々に与えられた名のうち,その方の名によってしか救いは得られません」。



◆ 使徒 7:51

 難解な言い回しが明瞭になりました。



使徒 7:51

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「かたくなで,心と耳に割礼のない人たち,あなた方はいつも聖霊に抵抗しています。あなた方は,父祖が行なったとおりに行なうのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
強情で,耳をふさぎ,心を変えようとしない人たち,あなた方はいつも聖なる力に抵抗しています。自分たちの父祖と同じように行動しているのです。



◆ 使徒 7:54

 意味が明瞭になり、読み間違いがなくなりました。



使徒 7:54

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,これらのことを聞いて,彼らは心臓まで切られるように感じ,[ステファノ]に向かって歯ぎしりしはじめた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
これを聞いた人たちは,心の中で激怒し,ステファノに向かって歯ぎしりし始めた。



◆ 使徒 8:29

 主語が神になりました。



使徒 8:29

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そこで霊がフィリポに言った,「近づいて,この兵車と一緒になりなさい」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神が聖なる力によってフィリポに言った。「行って,この兵車に近づきなさい」。



◆ 使徒 10:12

 「はうもの」は「爬虫類」になりました。



使徒 10:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そしてその中には,地のあらゆる四つ足の生き物,はうもの,また天の鳥がいた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
その中には,あらゆる四つ足の動物や爬虫類や鳥が入っていた。



◆ 使徒 15:20

 ここの訳はそのままになっていますが、脚注がつきました。



使徒 15:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ただ,偶像によって汚された物と淫行と絞め殺されたものと血を避けるよう彼らに書き送ることです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
偶像によって汚された物と性的不道徳と絞め殺された動物と血を避けるよう書き送ることです。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], 使徒 15:20, 脚注

または,「殺して血を抜いていない」。



◆ 使徒 20:26

 「血」の慣用法に意味が充てられました。



使徒 20:26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ですから,今日この日に,わたしがすべての人の血について潔白であることに関して,あなた方に証人となってもらいます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ですから,誰かが救われないとしても私は潔白であることに関して,今日,皆さんに証人となってもらいます。



◆ 使徒 23:8

 ここの「霊」は「目に見えない創造物」になりました。



使徒 23:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
サドカイ人は,復活もみ使いももないと言うのに対し,パリサイ人はそれらすべてについて公に宣明するからである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
サドカイ派は,復活も天使も目に見えない創造物もないと言うのに対し,パリサイ派は,それら全てを受け入れているからである。



◆ ローマ 4:4

 この言い回しの意味が理解できないという方はたくさんいましたが、そのような方にとって解りやすくなっていると思います。



ローマ 4:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,働く人に対して,給料は過分の親切ではなく,債務とみなされます。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さて,働く人に与えられる給料は,その人への惜しみない親切ではなく,その人の行いに対する当然の報酬といえます。



◆ ローマ 7:25

 「通して」のところで文意が調整されました。



ローマ 7:25

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちの主イエス・キリストを通してただ神に感謝すべきです! こうして,わたし自身は,思いでは神の律法に対する奴隷ですが,肉においては罪の律法に対する[奴隷]なのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちの主イエス・キリストを通して救ってくださる神に感謝します! このように,私自身,考えにおいては神の律法の奴隷ですが,体においては罪の律法の奴隷なのです。



◆ ローマ 8:3-4

 パウロは「罪」という言葉と「肉」という言葉を使い分けていますが、ローマ 7-8章ではこれが見事にごちゃ混ぜになっています。



ローマ 8:3-4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
による弱さがあるかぎり律法には無能力なところがあったので,神は,ご自身のみ子を罪深い肉と似た様で,またに関連して遣わすことにより,肉において罪に対する有罪宣告をされたのです。それは,律法の義の要求が,にではなく,霊にしたがって歩むわたしたちのうちに全うされるためでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人間のせいで弱かった律法が行えなかったことを,神は行ってくださいました。を取り除くためにご自分の子を罪深い人間と同様の姿で遣わし,人間の内にある罪有罪としたのです。それは,私たちが罪深い欲望に従って歩むのではなく,聖なる力に導かれて歩むことにより,律法の正しい要求が満たされるためでした。



◆ ローマ 9:18

 意図的な読み替えが行われています。文脈と合わないので問題でしょう。
 パウロはローマ 9:11-13でイサクの例を引き合いにしています。また、ローマ 9:15-17ではファラオの例を引き合いにしています。さらに、ローマ 9:19-21で陶芸家を題材としたたとえを語っています。ここでパウロが言っているのは、神が人を強情にさせるとき人はその強制力に対して抵抗などできないということです。(*この記述は2019年6月12日に公表されました。)



ローマ 9:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それですから,[神]は,ご自分の望む者を憐れみ,またご自分の望む者をかたくなにならせるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ですから,神は望む通りに,ある人を憐れみ,ある人が強情になるままにするのです。



◆ ローマ 11:29

 「悔やむ」が「嘆く」になりました。
 この訳が絶対に間違っているというわけではないのですが、パウロの言おうとしていることに合わせて「撤回する」にしておくべきだったと思います。ヘブライ 7:21では「考えを変える」と訳されています。(*この記述は2019年6月12日に公表されました。)



ローマ 11:29

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
神の賜物と召しとは,[神]が悔やまれる事柄ではないからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神は,贈り物と招きについて嘆くことはありません。



◆ ローマ 11:33

 「富」が「祝福」になりました。



ローマ 11:33

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ああ,神のと知恵と知識の深さよ。その裁きは何と探りがたく,その道は[何と]たどりがたいものなのでしょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ああ,神の祝福は何と豊かで,神の知恵と知識は何と深いのでしょう。神の裁きを知り抜くことも,神の道を知り尽くすことも決してできません。



◆ ローマ 13:8

 文脈のローマ 13:1-7に対する対抗という要素があるので、「あなた方」を省いてはならないと思います。「しかし皆さんの間では、仲間の誰に対しても」としてほしいくらいです。(*この記述は2019年6月13日に公表されました。)



ローマ 13:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は,互いに愛し合うことのほかは,だれにも何も負ってはなりません。仲間の人間を愛する者は律法を全うしているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
誰に対しても義務を負わないようにしましょう。ただし,愛し合うことは別です。人を愛する人は律法を実践しています



◆ ローマ 13:10

 「全うする」は「実践している」になりました。



ローマ 13:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
愛は自分の隣人に対して悪を行ないません。ですから,愛は律法を全うするものなのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
愛があれば,隣人に対して悪いことを行いません。ですから,愛があれば,律法を実践していることになるのです。



◆ ローマ 14:16

 この訳文には大きな問題があります。「自分がよしとする(あるいは「問題ないと思う」)事柄であっても悪く言われてしまうようなことは」に修正すべきでしょう。(*この記述は2019年6月18日に公表されました。)



ローマ 14:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ,自分の行なう良いことのために悪く言われるようなことがないようにしなさい

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで,善い事柄であっても悪く言われるようなことは,行わないようにしましょう



◆ コリント第一 1:21

 誤解されることが多かったところですが、改善されました。



コリント第一 1:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
神の知恵によることでしたが,世はその知恵を通して神を知るに至らなかったので,神は宣べ伝えられる事柄の愚かさを通して,信じる者を救うことをよしとされたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
世の人々は,世の知恵によって神を知ることはできませんでした。それで神は,人々にとって愚かに思える知らせを伝えさせて,信じる人たちを救うのがよい,と考えました。これはまさに神の知恵でした。



◆ コリント第一 2:13

 ほとんどの人にとって理解できなかった難解な言い回しが解りやすくなりました。



コリント第一 2:13

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちはそれらの事も,人間の知恵に教えられた言葉ではなく,霊に教えられた[言葉]で話します。わたしたちは霊的な[こと]に霊的な[言葉]を結び合わせるのです

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちはそうした事柄について話すこともします。その際,人間の知恵によって教えられた言葉ではなく,聖なる力によって教えられた言葉を使います。神に関することを,聖なる力による言葉で説明するのです



◆ コリント第一 4:10

 パウロがコリントのクリスチャンたちに誉め言葉や励ましの言葉を述べていると勘違いする人が続出してしまうという問題がありましたが、文意が調整されたことで、だいぶましになっています。



コリント第一 4:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちはキリストのゆえに愚かな者ですが,あなた方はキリストにあって思慮深い者となっています。わたしたちは弱いのに,あなた方は強いのです。あなた方は評判が良いのに,わたしたちは不名誉のうちにあります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちはキリストのゆえに,愚かだと見なされているのに,皆さんはキリストのゆえに,自分は思慮深いと思っています。私たちは弱いのに,皆さんは強いのです。皆さんは尊ばれ,私たちはさげすまれています。



 さらに手を加えて、「こうして私たちは弱くなったのに,皆さんは強いままです。皆さんは相変わらず尊ばれ,私たちはさげすまれています。」とすればよかったと思います。(*この記述は2019年6月19日に公表されました。)

◆ コリント第一 6:9

 訳文が調整され、脚注もつけられました。



コリント第一 6:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は,不義の者が神の王国を受け継がないことを知らないとでもいうのですか。惑わされてはなりません。淫行の者,偶像を礼拝する者,姦淫をする者,不自然な目的のために囲われた男,男どうしで寝る者

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
正しくない人が神の王国を授けられることはない,ということを知らないのですか。思い違いをしてはなりません。性的に不道徳な人,偶像を崇拝する人,姦淫をする人,同性愛行為に身を任せる人*,同性愛にふける人*



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], コリント第一 6:9, 脚注

同性愛行為において女役をする男性のことと考えられる。
同性愛行為において男役をする男性のことと考えられる。



◆ コリント第一 6:17

 理解しにくく、曲解されることもあった表現が解りやすくなりました。



コリント第一 6:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,主と一緒になる人は一つの霊となるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,主と結ばれる人は,精神の面で主と一つになります。



◆ コリント第一 8:10

 パウロはここで、ギリシャ語の「築き上げる(強くなる、成長する)」という語を、その反対語の「つまずく(弱くなる、破壊する)」の意味で用いていて、ややこしいのですが、私はこの訳文を見て、このような表現法をあえて用いたパウロの意図(のほう*)をそこそこうまく訳出できていると思いました。
 (*記述上の意味は「正しい知識を持つ人が手本を示すのを見れば、その人は間違った良心を正しく変化させ……」。)



コリント第一 8:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
知識を持つあなたが偶像の神殿で食事の席に着いて横になって食事をしているのをもしもだれかが見れば,その弱い人の良心は築き上げられ,偶像にささげられた食物を食べるまでになってしまわないでしょうか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
もし,知識を持つあなたが偶像の神殿で食事をしているところを,誰か弱い人が見たなら,その人は大胆になって良心に逆らい,偶像に捧げられた食物を食べることになってしまわないでしょうか。



 念のために言い添えておきますが、このように書いたパウロは、偶像の神殿に行って犠牲の肉を食べる(つまり異教の儀式に参加する)ことを認めてなどいません。(*この記述は2019年6月25日に公表されました。)

◆ コリント第一 9:5

 近親相姦が行われているという誤解がなくなりました。



コリント第一 9:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちには,ほかの使徒や主の兄弟たち,またケファと同じように,姉妹を妻として連れて歩く権限があるのではありませんか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちには,ほかの使徒や主の弟たちやケファと同じように,クリスチャンの妻を伴う権利があります。そうではないでしょうか。



◆ コリント第一 9:18

 「乱用する」は「むやみに用いる」に正されました。
 この聖句は、パウロが当然の権利を行使することを控えることについて述べています。行使したとしても乱用したことにはなりません。



コリント第一 9:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
では,わたしの報いとは何ですか。それは,良いたよりを宣明するに際し,良いたよりを価なしに提供し,良いたよりにおける自分の権限を乱用しないことです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
では,私の報いとは何でしょうか。それは,良い知らせに関する私の権威をむやみに用いることなく,援助を受けずに良い知らせを伝えられるということです。



◆ コリント第一 10:16

 祝福の対象が神になるよう適切に訳されています。



コリント第一 10:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちが祝福する祝福の杯,それはキリストの血を分け持つことではありませんか。わたしたちが割くパン,それはキリストの体を分け持つことではありませんか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちが感謝の祈りをし,感謝の杯から飲むことは,キリストの血を分け合うことではありませんか。私たちがパンを割って食べることは,キリストの体を分け合うことではありませんか。



◆ コリント第一 11:19

 文意が変更になりました。今後は分裂が生じるだろうという言い方です。



コリント第一 11:19

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方の間には派もあるに違いないからですが,それは,是認される人たちがあなた方の間で明らかになるためでもあります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
やがて皆さんの間に分派も生じるに違いありません。その結果,誰が神から良いと認められているかも明らかになるでしょう。



◆ コリント第一 11:20

 文意が変更になり、「主の晩餐を食べるためにそうしているとは言えません」となりました。



コリント第一 11:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
こうして,あなた方は一つの場所に集まっても,主の晩さんを食べることができません

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
皆さんは1つの場所に集まってはいても,主の晩餐を食べるためにそうしているとは言えません



◆ コリント第一 15:23

 「順位」が「順番」になりました。



コリント第一 15:23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,各々自分の順位にしたがっています。初穂なるキリスト,その後,その臨在の間に,キリストに属する者たちです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,それは各自,順番に従ってのことです。最初にキリスト,その後,キリストの臨在の間に,キリストのものである人たちです。



◆ コリント第二 1:17

 この句は無難に訳せていました。
 ここでパウロは言葉遊びをしていて、そのあたりの考え方が解っていないと翻訳を間違えてしまうという可能性もありました。



コリント第二 1:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,このような意図を抱いた時,わたしは何か軽率さをもてあそんでいたのでしょうか。それとも,わたしが志す事柄,わたしは[それを]肉にしたがって志し,わたしにとっては,「はい,はい」と「いいえ,いいえ」とがあるようにしているのでしょうか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そう計画した時,私は軽く考えていたのでしょうか。それとも,利己的な考えで物事を進めようとし,「はい,そうです」と言ったのに「いいえ,そうではありません」と言っているのでしょうか。



◆ コリント第二 5:4

 訳文の文意が原典に対して厳密になっています。



コリント第二 5:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
実際のところ,この天幕にいるわたしたちは,押しひしがれてうめいています。それを脱ぐことではなく,他方のものを身に着けること,こうして死すべきものが命に呑み込まれることを望んでいるからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
この天幕にいる私たちは,重圧を感じてうめいています。これを脱ぎたいわけではありませんが,別のものを身に着けたいと思っています。そのようにして,死んでいくものが命にのみ込まれるのです。



◆ コリント第二 7:11

 「この問題」のところで誤解がなくなりました。



コリント第二 7:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
ご覧なさい,あなた方が敬虔な態度で悲しんだそのことが,何という真剣さをあなた方のうちに生み出したのでしょう。そうです,汚れをすすぐことを,そうです,憤りを,そうです,恐れを,そうです,切望を,そうです,熱心さを,そうです,悪を正すことを! この問題に関して,あなた方は自分が貞潔であることをあらゆる点で立証しました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
皆さんが神の意志に沿って悲しんだので,皆さんの中にひたむきな真剣さが生み出されました。汚れを除き,憤りや畏れ,真剣な願い,熱意を抱き,悪を正しました! 皆さんは例の件に関して清いことをあらゆる点で証明しました。



◆ コリント第二 8:4

 「救援奉仕」という表現が使われています。9:13にもあります。



コリント第二 8:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それでも彼らは自ら進んで,親切に与える[特権]と,聖なる者たちへの奉仕にあずかることとをわたしたちに請い求め,しきりに懇願したのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは自分から,親切に与える機会を下さいと私たちに懇願し続けました。聖なる人たちのための救援奉仕に加わることを願ったのです。



◆ コリント第二 10:17

 文意が変更になりました。



コリント第二 10:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
「しかし,誇る者はエホバにあって誇りなさい」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
「誇る人はエホバについて誇るべきです」。



◆ ガラテア 1:7

 「別のたより」のところで文意が明瞭になりました。



ガラテア 1:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかしそれは別の[たより]ではなく,ただ,あなた方を煩わせ,キリストについての良いたよりをゆがめようとしている者たちがいるというだけのことなのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
別の良い知らせなどというものはありません。ある人たちが皆さんを惑わし,キリストについての良い知らせをゆがめようとしているのです。



◆ ガラテア 1:10

 文意が明瞭になりました。



ガラテア 1:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
いったい,わたしがいま説得しようとしているのは人間でしょうか,それとも神でしょうか。あるいは,わたしは人間を喜ばせようと努めているのでしょうか。もしいまだに人間を喜ばせているとすれば,わたしはキリストの奴隷ではありません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私が今得ようとしているのは,人の好意でしょうか。それとも神の好意でしょうか。私は人を喜ばせようとしているのでしょうか。いまだに人を喜ばせているとすれば,私はキリストの奴隷ではありません。



◆ ガラテア 1:15

 文意が明瞭になりました。



ガラテア 1:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,母の胎からわたしを分け,その過分のご親切によって[わたしを]召してくださった神が,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,私を母から誕生させ,惜しみない親切によって招いてくださった神が,次のことを良いと考えました。



◆ ガラテア 1:16

 「血肉」が「人」になりました。
 聖書では、「血肉」は「自分自身」を意味しますが、「骨肉」は「親族」を意味します。パウロはここで「血肉」を「骨肉」の意味で用いたと思われますが、断言することもできないので、無難に「人」と訳されたように思います。
 もしこれが「自分自身」の意味だとすれば、「わたしはためらったりなどしませんでした」くらいになるでしょう。



ガラテア 1:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしに関連してご自分のみ子を啓示することをよしとされ,こうしてわたしがその[み子]についての良いたよりを諸国民に宣明することになった時,わたしは直ちに血肉と協議したりはしませんでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私を通して神の子を明らかにし,その方についての良い知らせを私が異国の人々に伝えるようにする,ということです。私はこのことについてすぐにに相談したりはしませんでした。



◆ ガラテア 2:9

 難解な言い回しが明瞭に訳されました。



ガラテア 2:9

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そうです,わたしに示された過分のご親切について知った時,ヤコブとケファとヨハネ,すなわち柱と思えた人たちが,共に分かち合う[しるしとして]わたしとバルナバに右手を差し伸べ,こうしてわたしたちは諸国民のもとへ,彼らは割礼を受けた人たちのもとへ行くことにしたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また彼らは,私に示された惜しみない親切についても知りました。それで,柱と見なされていたヤコブとケファとヨハネが,私とバルナバと握手を交わし,こうして私たちは異国の人々の所へ,彼らは割礼を受けた人たちの所へ行くことになりました。



◆ ガラテア 3:12

 文意が変更になり、正確に、また理解しやすくなりました。
 ポイントとなるのは引用元の文意です。「それによって生きる」という表現が「生きることができる」の意味で用いられていることに気づけば、必然的に、「堅く守る」は「必要とする」の意味だということになります。



ガラテア 3:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,律法は信仰を堅く守るものではありません。むしろ,「それを行なう者はそれによって生きる」とあります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
律法は信仰を必要としていません。「それを守る人は生きることができる」のです。



◆ ガラテア 3:16

 二つの表現の言い回しが統一され、読者の混乱の原因がなくなりました。
 参照資料付き聖書では、“多くの”が“あなたの”に対応しているという間違った読み方が生じていました。



ガラテア 3:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,その約束はアブラハムとその胤に語られました。それが大勢いる場合のように,「また[多くの]胤に」とではなく,一人の場合のように,「またあなたの胤に」と述べてあり,それはキリストのことなのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さて,約束はアブラハムとその子孫に語られました。子孫が大勢いるかのように,「あなたの子孫たち」とは述べられていません。「あなたの子孫」と述べられており,子孫は1人で,キリストです。



◆ ガラテア 3:20

 この節は、パウロがなにを言いたいのかよくわからないとされているうえ、前後の文脈から浮いているとも指摘されているところですが、無難な解釈が示されています。文脈とのつながりが破綻しているという問題は解決されていませんが、少なくとも文意の問題はそれなりに解決されたと思います。
 もっときちんとした解決案はないのか、と思われる方は、この句についての私の見解が「ギリシャ語パースと救いの概念」のところにありますので参照してください。「ただ一人の者」をアブラハムではなくイエス・キリストと取ることにより、問題が見事に解決することが示されています。



ガラテア 3:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
さて,ただ一人の者しか関係していない場合には,仲介者はいません。しかし神はただひとりなのです

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
さて,関わっているのが1人だけなら,仲介者は要りません。神の約束の場合がそうでした



◆ ガラテア 4:25

 読み間違いがないように脚注がつきました。
 原典を見ると「エルサレム」と言うところで(中性形ではなく)女性形が用いられています。



ガラテア 4:25

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ハガルは,アラビアにあるシナイ山を表し,今のエルサレムに当たります。彼女*は自分の子供たちと共に奴隷となっているからです。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], ガラテア 4:25, 脚注

エルサレムのこと。



◆ ガラテア 4:30

 ここは読み間違いが多かったところで、現に朗読版もやらかしていますが、改善されました。



ガラテア 4:30

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかしながら,聖書は何と言っていますか。「下女とその子とを追い出しなさい。下女の子が自由の女の子と一緒に相続人となることは決してないからです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,聖書は何と言っているでしょうか。「召し使いの女とその子を追い出してください。召し使いの女の子供が,自由な女の子供と一緒に相続人になることは決してないからです」。



◆ エフェソス 2:2

 「空中」という言い方は誤解の原因となるので語義通りの訳になりました。
 「霊」のところで訳文に説明が入っています。



エフェソス 2:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は,この世の事物の体制にしたがい,また空中の権威の支配者,不従順の子らのうちにいま働いているにしたがって,一時はそうした[罪]のうちを歩んでいました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
皆さんは以前,今の世の体制に従って歩んでいました。人々に影響を及ぼしている空気の支配者に従って歩んでいたのです。その空気つまり精神は,不従順な人たちに行き渡っています。



◆ エフェソス 4:17

 非信者を指す「諸国民」は「クリスチャンではない人々」と訳されました。



エフェソス 4:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ,わたしは主にあってこのことを言い,また証しします。すなわち,あなた方はもはや,思いのむなしさのままに歩む諸国民と同じように歩んではいません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで,私は主によって語り,勧めます。もうクリスチャンではない人々のように,むなしい考えに従って歩んではなりません。



◆ エフェソス 5:2

 「あなた方」が「私たち」に変更になりました。



エフェソス 5:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,キリストがあなた方を愛し,芳しい香りとなる神への捧げ物また犠牲としてご自身をあなた方のために引き渡されたように,あなた方も愛のうちに歩んでゆきなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
愛を抱いて歩んでいきましょう。キリストも私たちを愛し,自分を神への犠牲,甘い香りのする捧げ物として,私たちのために差し出してくださったのです。



◆ エフェソス 5:4

 「卑わいな冗談」が「下品な冗談」に変更されています。
 エホバの証人にはこの「卑わいな冗談」を性的な冗談と限定する向きがあって、私はそのことをどうもよくないと思っていましたが、今後は改善されるかもしれません。



エフェソス 5:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,恥ずべき行ない,愚かな話,卑わいな冗談など,ふさわしくない事柄があってもなりません。むしろ感謝をささげなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
恥ずべき行い,愚かな話,下品な冗談なども,聖なる人にふさわしくありません。代わりに,感謝を表しましょう。



◆ エフェソス 6:1

 主との関係が親から子に修正されました。



エフェソス 6:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
子供たちよ,主と結ばれたあなた方の親に従順でありなさい。これは義にかなったことなのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
子供は,主に喜ばれるよう親に従ってください。そうするのは正しいことです。



◆ フィリピ 3:2

 「犬」が言い替えられています。



フィリピ 3:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
に気をつけなさい。危害を働く者たちに気をつけなさい。肉体を切り取る者たちに気をつけなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
汚れた人たちに気を付けなさい。有害な人たちに気を付けなさい。体の一部を切り取る人たちに気を付けなさい。



◆ テサロニケ第一 3:7

 「窮乏」が「心痛」になりました。



テサロニケ第一 3:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
兄弟たち,そのゆえにわたしたちは,あらゆる窮乏と患難にありながらも,あなた方に関し,あなた方の示す忠実さのゆえに慰められているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そのため,兄弟たち,私たちは心痛や苦難を経験しているものの,皆さんが忠実に歩んでいることを知って慰められています。



◆ テサロニケ第一 4:16

 「声」を発するのがイエスになりました。
 この修正については、「テサロニケ第一 4:16」の項に説明があります。



テサロニケ第一 4:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
主ご自身が号令み使いの頭の声また神のラッパと共に天から下られると,キリストと結ばれて死んでいる者たちが最初によみがえるからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
主が天から下り,天使長の声号令を掛け,神のラッパが鳴り響くと,キリストと結ばれて死んだ人たちがまず生き返るからです。



◆ テサロニケ第二 1:8

 滅びる者について誤解があったのが解消されました。



テサロニケ第二 1:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
その際[イエス]は,神を知らない者と,わたしたちの主イエスについての良いたよりに従わない者に報復をするのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
燃え盛る火を伴って,神を認めない人々と,私たちの主イエスについての良い知らせに従わない人々に報復します。



◆ テモテ第一 1:2

 「真実の子」がパウロと結び付けられました。
 この句の訳について理解するには、テモテ第一 1:18のほうも見ておく必要があります。ここでは「子テモテ」が「愛するテモテ」と訳されていて、“この場合、「子」という表現には『「子」と呼ぶほどに愛している』という意味がある”ということが示されています。その「子」に「真実」がついているのですから、その意味は「ほんとうに愛している」となります。



テモテ第一 1:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
信仰における真実の子テモテへ: 父なる神とわたしたちの主キリスト・イエスから,過分のご親切と憐れみと平和がありますように。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
主に仕えている,心から愛するテモテへ。 父である神と,私たちの主であるキリスト・イエスから,あなたに惜しみない親切と憐れみが示され,平和が与えられますように。



◆ テモテ第一 1:20

 この聖句は昔から誤解や曲解がたくさんあった句ですが、脚注がつきました。



テモテ第一 1:20

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
その中にヒメナオとアレクサンデルがいます。私は彼らをサタンに引き渡しました*。彼らが矯正され,神を冒瀆してはならないことを学ぶようになるためです。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], テモテ第一 1:20, 脚注

会衆から追放したということ。



◆ テモテ第一 4:1

 「[人を]惑わす霊感のことば」が「神からのものに思える偽りの言葉」になりました。



テモテ第一 4:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,霊感のことばは,後の時代にある人たちが信仰から離れ去り,[人を]惑わす霊感のことばや悪霊の教えに注意を寄せるようになることを明確に述べています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神からの言葉は次のことを明らかにしています。後の時代にある人たちは信仰を捨て,神からのものに思える偽りの言葉や,邪悪な天使の教えに注意を向けるようになります。



◆ テモテ第一 4:2

 「良心に焼き金」という表現の意味が明瞭になりました。



テモテ第一 4:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それは,偽りを語り,その良心に焼き金によるような印を付けられた者たちの偽善によるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
偽善者たちの語る偽りに惑わされるのです。その偽善者たちの良心は,焼き印を押された皮膚のようにまひしています。



◆ テモテ第一 5:17

 「二倍の誉れ」は「深い敬意」になりました。
 この聖句については「テモテ第一 5:17」の項に解説があります。



テモテ第一 5:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
りっぱに主宰の任を果たす年長者たち,とりわけ,話すことや教えることに骨折っている人たちを,二倍の誉れに値するものとみなしなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
立派に監督している長老たち,とりわけ一生懸命に話したり教えたりしている人たちは,深い敬意を受けるに値します。



◆ テモテ第二 3:2

 ギリシャ語の「冒瀆」という語は、人への冒涜を指すこともあれば神への冒涜を指すこともあります。「聖書に対する洞察」の「ののしりのことば」の項で“blasphemy”の説明がありますが、翻訳された聖書には、いくつかの聖句でこれを“神への冒涜”であると決めつけてしまうという問題があります。
 ここは新世界訳聖書英語版でも“blasphemy”なんですが、新世界訳聖書改訂日本語版の翻訳者はこれに異議を唱えています。
 私は、これは当然だろう、と思いました。もう少し言っておくと、マルコ 3:28-29のほうもなんとかしてもらいたいです。(*この記述は2019年5月6日に公表されました。)



テモテ第二 3:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
というのは,人々は自分を愛する者,金を愛する者,うぬぼれる者,ごう慢な者,冒とくする者,親に不従順な者,感謝しない者,忠節でない者,

◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
その時、人々は、自分自身を愛し、金に執着し、見栄を張り、思い上がり、神を冒瀆し、親に逆らい、恩を知らず、神を畏れなくなります。

◇ 新改訳聖書 [2017年版] ◇ (ファンダメンタル)
そのときに人々は、自分だけを愛し、金銭を愛し、大言壮語し、高ぶり、神を冒瀆し、両親に従わず、恩知らずで、汚れた者になります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人々は自分を愛し,お金を愛し,自慢ばかりし,傲慢で,神や人を冒瀆し,親に従わず,感謝せず,不忠実になります。



◆ フィレモン 15

 オネシモ逃亡奴隷説が支持されています。



フィレモン 15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
実際には,あなたが彼をいつまでも[自分のものとして]受け戻すこと,このために彼は一時のあいだ離れたのかもしれません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
もしかしたら,オネシモが少しの間逃げていたのは,あなたが彼を取り戻していつまでもそばに置くようになるためだったのかもしれません。



◆ ヘブライ 3:7

 「もし聴いたら」のところで文意が変更になりました。
 「もし聞いたら」→「もし聞いてさえいれば」という読み方です。



ヘブライ 3:7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ,聖霊が述べるとおりです。「今日,もしこの方の声を聴いたら

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それで,聖なる力によって次のように述べられています。「今日,あなたたちが神のこの声を聞けばよいのに



◆ ヘブライ 3:11

 「神の休みに入る」は「神と共に休む」になりました。



ヘブライ 3:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それでわたしは怒りのうちに誓った,『彼らにはわたしの休みに入らせない』と」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私は怒りを抱いて誓った。「彼らが私と共に休むことはない」』」。



◆ ヘブライ 4:12

 難解な表現が解りやすくなりました。



ヘブライ 4:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
神の言葉は生きていて,力を及ぼし,どんなもろ刃の剣よりも鋭く,魂と霊,また関節と[その]骨髄を分けるまでに刺し通し,心の考えと意向とを見分けることができるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
神の言葉は生きていて,力を及ぼし,どんな両刃の剣よりも鋭く,人の外面と内面,骨と骨髄を分けるほど深く刺し通して,心の中にある考えや願いを明らかにすることができます。



 私としては、それなら「関節と骨髄」のほうにも文意を充てればいいのにと思いました。
 人間の動作は表面的には関節の動きとして説明できます。しかし、関節を動かしているのは「骨髄」、今の言い方では神経系です。ここは「人の外面と内面,行動と動機」とすればずっとよくなります。



◆ ヘブライ 4:14

 難解な表現が単純化されました。



ヘブライ 4:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それゆえ,わたしたちには,もろもろの天を通られた偉大な大祭司,神の子イエスがおられるのですから,[この方]についての告白を堅く守りましょう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
私たちには,天に行った偉大な大祭司,神の子イエスがいるのですから,イエスについて人々に語り続けましょう。



◆ ヘブライ 7:3

 黙示表現に意味が当てられました。



ヘブライ 7:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼は,父もなく,母もなく,系図もなく,生涯の初めもなければ命の終わりもなく,神の子のようにされていて,永久に祭司のままです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
メルキゼデクは,父親も母親も知られておらず,系譜がなく,いつ生まれていつ死んだかも記録されていません。神の子のようにされ,いつまでも祭司であり続けます。



◆ ヘブライ 9:16

 キリスト教世界の聖書ではここを読み替えてしまうことが伝統となっていますが、適切な訳と脚注が示されています。



ヘブライ 9:16

◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
というのは、遺言の場合、遺言者の死が条件です。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
契約*が結ばれる場合,契約の締結者が死ななければなりません。



◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版], ヘブライ 9:16, 脚注

神と人との間の契約のこと。



◆ ヘブライ 11:6

 「求める」が「仕える」になりました。



ヘブライ 11:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,信仰がなければ,[神]を十分に喜ばせることはできません。神に近づく者は,[神]がおられること,また,ご自分を切に求める者に報いてくださることを信じなければならないからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
信仰がなければ,神に喜ばれることはありません。神に近づく人は,神が存在し,熱心に仕えようと努める人たちに報いてくださる,ということを信じなければなりません。



◆ ヘブライ 11:26

 「キリストの非難」のところで時代錯誤な解釈が入る余地がなくなりました。
 あまり知られていないことですが、聖書の言う「キリスト」はもともと総称で、モーセも「キリスト」に含まれています。



ヘブライ 11:26

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
キリストの非難をエジプトの宝に勝る富とみなしたからです。彼は報いを一心に見つめたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
任命された者として非難を受けることは,エジプトの宝より価値がある,と考えたからです。報いを一心に見つめたのです。



◆ ヘブライ 11:37

 逃亡生活をしているようには読めなくなりました。



ヘブライ 11:37

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼らは石打ちにされ,試練に遭わされ,のこぎりで切り裂かれ,剣による殺りくに遭って死に,羊の皮ややぎの皮をまとって行き巡り,また窮乏にあり,患難に遭い,虐待のもとにありました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは石打ちにされ,試され,のこぎりで切り裂かれ,剣で切り殺され,身に着ける物は羊やヤギの皮で,困窮し,苦難を味わい,虐待されました。



◆ ヘブライ 12:10

 懲らしめの期間が短くなりました。



ヘブライ 12:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
[父親]は自分に良いと思えるところにしたがって数日の間わたしたちを懲らしめるのが常でしたが,この方は,ご自分の神聖さにわたしたちがあずかれるようにと,わたしたちの益のためにそうしてくださるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
人間の父親は,自分が良いと思うように私たちを短い間矯正しましたが,天の父は,私たちのために矯正を与え,私たちが神のように聖なる者になれるようにしてくださいます。



◆ ヘブライ 12:16

 エサウを淫行の者と見なす余地がなくなりました。



ヘブライ 12:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,淫行の者,またエサウのように神聖な物事の価値を認識しない者が出ることのないようにしなさい。彼は一度の食事と引き換えに長子としての自分の権利を手放しました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,皆さんの中に,性的に不道徳な人,神聖な物事の価値を認識しなかったエサウのような人がいないよう,見守ってください。エサウは1度の食事と引き換えに長男としての権利を手放しました。



◆ ヤコブ 1:15

 妊娠して出産という文意ではなくなりました。



ヤコブ 1:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
次いで欲望は,はらんだときに,罪を産みます。そして罪は,遂げられたときに,死を生み出すのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
欲望は膨れ上がった時に罪を生みます。そして,罪は犯された時に死をもたらします。



◆ ヤコブ 1:21

 「余分」が「小さい」になりました。



ヤコブ 1:21

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
したがって,あらゆる汚れ,そしてあの余分なものである悪を捨て去り,あなた方の魂を救いうる言葉が植え付けられるのを温和に受け入れなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
ですから,あらゆる汚れや,どんな小さい悪をも捨て去ってください。そして,皆さんを救うことができる言葉を温和に受け入れ,それが心に植え付けられるようにしてください。



◆ ヤコブ 3:6

 文意が明瞭になりました。



ヤコブ 3:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それで,舌は火なのです。舌はわたしたちの肢体の中で不義の世界をなしています。それは全身に汚点をつけ,生まれついた人生の車輪を燃やし,自らもゲヘナによって燃やされるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
舌は火です。体の器官のうち,舌は不正で満ちています。体全体を汚し,人の一生を燃やしてしまいます。ゲヘナの火によって燃え立つのです。



◆ ヤコブ 3:10

 解りやすい言い回しになりました。



ヤコブ 3:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
祝福とのろいが,同じ口から出て来るのです。 わたしの兄弟たち,こうした事がこのようにして続いてゆくのは正しくありません。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
良い言葉と悪い言葉が,同じ口から出てくるのです。 私の兄弟たち,こうしたことがあってはなりません。



◆ ヤコブ 4:2

 婉曲表現に意味が充てられました。



ヤコブ 4:2

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
あなた方は欲しますが,それでも持っていません。殺人と貪りを続けますが,それでも得ることができません。あなた方は戦いつづけ,争いつづけます。あなた方が持っていないのは求めないからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
皆さんは欲しがりますが,持っていません。憎しみを募らせ,欲を膨らませますが,得られません。引き続き対立し,衝突します。皆さんが持っていないのは,求めないからです。



◆ ヤコブ 4:4

 婉曲表現に意味が充てられました。



ヤコブ 4:4

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
姦婦たちよ,あなた方は世との交友が神との敵対であることを知らないのですか。したがって,だれでも世の友になろうとする人は,自分を神の敵としているのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
不忠実な人たち,世との交友は神との敵対であることを知らないのですか。世の友になろうとする人は,神の敵になろうとしているのです。



◆ ペテロ第一 3:6

 慣用表現「子となる」に簡便な意味が充てられました。



ペテロ第一 3:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
サラがアブラハムを「主」と呼んでこれに従っていたとおりです。そしてあなた方は彼女の子供となったのです。もっともそれは,あなた方がいつも善を行ない,どんな怖ろしい事をも恐れずにいるならばのことです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
例えば,サラはアブラハムを主人と呼んで従っていました。皆さんも善を行い続け,恐れに屈しないなら,サラに倣えます



◆ ペテロ第二 1:11

 「機会」という訳は反対者によって批判されることがありましたが、「祝福」になりました。



ペテロ第二 1:11

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
事実,そうすることによって,わたしたちの主また救い主イエス・キリストの永遠の王国に入る[機会]が,あなた方に豊かに与えられるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そのようにして皆さんは豊かに祝福され,救い主である主イエス・キリストの永遠の王国に入るのです。



◆ ペテロ第二 2:16

 ここは普通の訳になりました。原語には「駄獣(主にロバ)」というような意味があります。



ペテロ第二 2:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
自分が正道に背いたことに対して戒めを受けました。物を言わない駄獣が,人間の声で物を言い,その預言者の狂気の歩みを妨げたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
しかし,その過ちのために戒められました。話すはずのないロバが人間の声で話し,この預言者の愚かな行動を妨げたのです。



◆ ペテロ第二 3:12

 ここの「臨在」は「来る」になりました。



ペテロ第二 3:12

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
エホバの日の臨在を待ち,[それを]しっかりと思いに留める者となるべきではありませんか。その[日]に天は燃えて溶解し,諸要素は極度に熱して溶けるのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
エホバの日が来るのを待ち望み,それについていつも考えましょう。その日に天は燃えて滅び,さまざまな要素は極度の熱で溶けます。



◆ ヨハネ第一 1:3

 「分け合う」は「結び付く」と訳されています。



ヨハネ第一 1:3

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
わたしたちは自分が見,また聞いたことをあなた方にも伝えます。それは,あなた方もまた,わたしたちと分け合う者になるためです。さらに,わたしたちのこの分け合う関係は,父との[間],またみ子イエス・キリストとの[間]にもあります。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
自分たちが見て聞いた事を伝えるのは,皆さんにも私たちと結び付いてほしいからです。私たちは父と,子であるイエス・キリストと結び付いています。



◆ ヨハネ第一 2:16

 ここで使われている語は、今回の改訂版で「恥知らずな行い」と訳された語と並んで、伝統的に原典の意味とは違う意味に訳されてきたところで、私としては原典通りの訳に変更になることを期待していましたが、そのままでした。残念です。
 この語の原典での意味は「持っていないものを見せびらかす」で、文意は「自分の持っていないものを強く欲しがり、持っていないことを恥と思い、持っているふりをするほどになる」という感じです。この「持っていない物を見せびらかす」を日本語にどう訳すかというところで適当な訳語と訳文が見つからないので、今のようになってしまったように思います。
 また、この語には「知恵があるふりをする」という意味もあります。人が「持っていないもの」には才能も含まれるということです。
 英語版では「自分の資力を見せびらかすこと」は脚注のほうに入っていて、本文では“showy display of one's means of life. (自分の生活水準が高いように見せる)”です。



ヨハネ第一 2:16

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
すべて世にあるもの ― 肉の欲望と目の欲望,そして自分の資力を見せびらかすこと ― は父から出るのではなく,世から出るからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
世の中のもの,すなわち罪深い欲望,見ることから生じる欲望,持ち物を見せびらかすことは皆,父からのものではなく,世から出るものだからです。



◆ ヨハネ第一 2:20

 「油そそがれる」に簡便な意味が充てられました。2:27にもあります。



ヨハネ第一 2:20

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,あなた方には聖なる方からの油そそぎがあります。あなた方はみな知識を持っています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
皆さんは聖なる方によって選ばれており,全員が知識を持っています。



◆ ヨハネ第一 2:22

 「偽り者」が誰であるかということについて、極端に解釈される可能性がなくなりました。



ヨハネ第一 2:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
イエスがキリストであることを否定する者でなければ,いったいだれが偽り者でしょうか。父とみ子を否む者,それが反キリストです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
イエスがキリストであることを否定する人こそ,うそつきではないでしょうか。父と子を否定する人,それが反キリストです。



◆ ヨハネ第一 4:1

 ヨハネ第一 4:1-6にて、「霊感の表現」は「預言」になりました。



ヨハネ第一 4:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
愛する者たちよ,霊感の表現すべてを信じてはなりません。むしろ,その霊感の表現を試して,それが神から出ているかどうかを見きわめなさい。多くの偽預言者が世に出たからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
愛する皆さん,預言を何でも信じるのではなく,神からのものかどうかを見極めてください。多くの偽預言者が世の中に現れているからです。



◆ ヨハネ第一 4:8

 ヨハネ第一 4:8には多義の問題がありますので注意が必要です。これは今後修正されるかもしれません。(*この記述は2019年4月17日に公表され、2019年11月10日に加筆されました。)



ヨハネ第一 4:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
愛さない者は神を知るようになっていません。神は愛だからです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
愛さない人は,神をよく知りません。神は愛だからです。



 「よく知らない」という表現には「詳しく知らない」という用法と「ほとんど知らない」という用法があります。この両者は微妙に違っていたりします。
 ここでの意味は、文脈にヨハネ第一 2:3-4, 13-14がありますので、「詳しく知らない」です。
 この文脈があるので、置き換えは難しそうです。ここは「よく知る人ではありません」とするとよさそうです。

◆ ヨハネ第一 4:14

 「救世主」という訳語が使用されています。



ヨハネ第一 4:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
加えて,わたしたち自身,父がご自分のみ子を世の救い主として遣わされたことを見,[それ]について証しをしています。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
また,天の父がご自分の子を救世主として遣わしてくださったことを,私たち自身が見て,証言しています。



◆ ヨハネ第三 7

 神の名を知らせるという訳文になりました。



ヨハネ第三 7

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼らはみ名のために,諸国民の者たちからは何も受けずに出かけたのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
彼らは神の名を知らせるために旅をしていて,世の人々からは何も受けていません。



◆ 啓示 2:23

 「腎(むらと, 腎臓のこと)」に意味が充てられました。このギリシャ語表現は、日本語で「腹を探る」という場合の「腹」と同じです。



啓示 2:23

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,彼女の子供たちをわたしは死の災厄で殺す。それによってすべての会衆は,わたしがと心を探る者であることを知るであろう。そしてわたしは,あなた方一人一人にその行ないにしたがって与えよう。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,彼女の子供たちを,死に至る病気によって殺します。それにより全ての会衆は,私が人の奥底の考えと心を探る者であることを知るでしょう。私はあなたたち一人一人の行いに応じて報います。



◆ 啓示 7:10

 完了相になりました。



啓示 7:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして大声でこう叫びつづける。「救いは,み座に座っておられるわたしたちの神と,子羊とに[よります]」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして大声でこう叫び続ける。「私たちが救われたのは,王座に座っておられる私たちの神と,子羊のおかげです」。



◆ 啓示 8:1

 「分」の表記が出てきました。



啓示 8:1

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,彼が第七の封印を開いた時,約半時間のあいだ天に静寂が起こった。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
子羊が第7の封印を解いた時,天は30分ほど静まり返った。



◆ 啓示 11:18

 「地を破滅させる」は過剰な言い方でしたので、「地を損なう」になりました。



啓示 11:18

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
しかし,諸国民は憤り,あなたご自身の憤りも到来しました。また,死んだ者たちを裁き,預言者なるあなたの奴隷たちと聖なる者たちに,そして,あなたのみ名を恐れる者たち,小なる者にも大なる者にも[その]報いを与え,地を破滅させている者たちを破滅に至らせる定められた時が[到来しました]」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
国々は憤り,あなたご自身も憤りを表し,定めの時が来ました。それは,死んだ人々が裁かれる時であり,あなたの奴隷である預言者たち,聖なる人たち,あなたの名を畏れる人たちが,小さな者も大きな者も報われる時であり,地を損なっている人々が滅ぼされる時です」。



◆ 啓示 14:8

 「怒りのぶどう酒」が「欲情のぶどう酒」になりました。



啓示 14:8

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
また,別の,二人目のみ使いがそのあとに従って,こう言った。「彼女は倒れた! 大いなるバビロン,あらゆる国民に自分の淫行の怒りのぶどう酒を飲ませた者は倒れた!」

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
続いて2人目の天使が来て,こう言った。「彼女は倒れました! 自分の性的不道徳の欲情のぶどう酒を全ての国の民に飲ませた,大いなるバビロンは倒れました!」



◆ 啓示 16:14

 「悪霊の霊感による表現」が「邪悪な天使たちの息」になりました。



啓示 16:14

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
それらは実は悪霊の霊感による表現であってしるしを行ない,また人の住む全地の王たちのもとに出て行く。全能者なる神の大いなる日の戦争に彼らを集めるためである。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
それらは邪悪な天使たちの息であって,奇跡を行い,全世界の王たちのもとに向かう。全能の神の大いなる日の戦争に王たちを招集するためである。



◆ 啓示 19:10

 難解な言い回しがシンプルになりました。



啓示 19:10

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そこでわたしは,彼の足もとにひれ伏して彼を崇拝しようとした。しかし彼はわたしに言う,「気をつけなさい! そうしてはなりません! わたしは,あなた,また,イエスについての証しの業を持つあなたの兄弟たちの仲間の奴隷にすぎません。神を崇拝しなさい。イエスについて証しすることが預言に霊感を与えるものなのです」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そこで私は,天使を崇拝しようと,その足元にひれ伏した。しかし天使は言った。「気を付けなさい! そうしてはなりません! 私は,あなたや,イエスについて証言する務めを与えられているあなたの兄弟たちの,仲間の奴隷にすぎません。神を崇拝しなさい! イエスについて明らかにすることこそ,預言の目的です」。



◆ 啓示 19:15

 「牧する」が「処罰する」になり、詩編 23:4のような意味には読めなくなりました。



啓示 19:15

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,彼の口からは鋭くて長い剣が突き出ている。それによって諸国民を討つためである。また彼は,鉄の杖で彼らを牧する。また,全能者なる神の憤りの怒りのぶどう搾り場も踏む。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
この方の口からは長くて鋭い剣が突き出ており,それによって国々を討つ。また,この方は鉄のつえをもって人々を処罰し,全能の神の激しい怒りの搾り場でブドウを踏む。



◆ 啓示 21:5

 ここは英語版と同じになりました。
 聖書ギリシャ語において「見よ」と未完了(現在形)の表現が組み合わされる場合は、将来に関する言及であっても、あたかも今それが生じているかのように進行形に訳出するのが適切だと思います。



啓示 21:5

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,み座に座っておられる方がこう言われた。「見よ! わたしはすべてのものを新しくする」。また,こう言われる。「書きなさい。これらの言葉は信頼できる真実なものだからである」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
そして,王座に座っている方が,「見なさい! 私は全てのものを新しくしている」と言い,さらにこう言った。「書きなさい。これらの言葉は信頼でき,真実である」。



◆ 啓示 22:17

 語るのが花嫁のみとなりました。



啓示 22:17

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,霊と花嫁は,「来なさい!」と言いつづける。そして,だれでも聞く者は,「来なさい!」と言いなさい。そして,だれでも渇いている者は来なさい。だれでも望む者は命の水を価なくして受けなさい。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] ◇ (エホバの証人)
聖なる力によって花嫁は,「来なさい!」と言い続ける。それを聞く人も,「来なさい!」と言いなさい。喉が渇いている人は来なさい。命の水が欲しい人は,無償で飲みなさい。






◆ 2019年印刷版(初版) → 2019年12月印刷版

 2019年12月印刷版がでました。

 テキストの修正箇所はありませんでした。エホバの証人が開発して運用している聖書翻訳システムは訳文の日本語をほぼ完璧に掌握できるようになっていて、誤字脱字や訳し漏れなどは非常に起こりにくくなっているらしいです。同時期に発行された聖書協会共同訳も独自の聖書翻訳システムを活用していますが、こちらは実質的にはワープロソフトに過ぎないので、さっそく誤字脱字訳し漏れが露見しています。今後も見ていく必要がありますが、最初の更新でテキストの修正箇所が出なかったのは好印象です。
 一点だけ、歴代第二 21:15にて、読み仮名に修正が入りました。
 脚注に「もしかすると」の挿入が増えています。たとえば創世記 21:31です。
 非常に細かい点では、ヨシュア 20:3の脚注の末尾に「。」がなかったり、聖書語句索引の「ライオン」のイザ 65:25の要約にて文字を削りすぎたりという問題があります。これはシステムの日本語処理では見つけられなかった問題のようです。
 聖書用語集の「ゲヘナ」と「祭司」が調整されています。
 図版の改訂はありません。






◆ PDF版の修正

 PDF版にて、申命記の「概要」の脱字1文字が修正されました。変換時にフォントの処理にバグがあったようです。印刷版に問題はありません。






◆ 2019年印刷版 → 2022年印刷版 (2022年04月12日付, 2022年05月04日公開)

 発行からちょうど3年となります。
 今回はテキストの修正があります。



出エジプト記 28:7

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
エフォドには2本の肩ひもが付き,エフォドの2つの部分の上端をつなぐ。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
エフォドには,2つの上端でつながれる2本の肩ひもがある。



出エジプト記 39:4

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
エフォドには肩ひもが付き,エフォドの2つの部分の上端がつながれた。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
エフォドには肩ひもがあり,エフォドの2つの上端でつながれた。



申命記 9:21

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
そして,あなたが作った罪深いもの,その子牛を取って火の中で焼き,それを砕き,土のように細かくなるまでよくすりつぶし,山から流れ下る川に投げ込みました。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
そして,皆さんが作った罪深いもの,その子牛を取って火の中で焼き,それを砕き,土のように細かくなるまでよくすりつぶし,山から流れ下る川に投げ込みました。



申命記 10:9

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
それでレビ族が兄弟たちと一緒に土地を受けることはありません。エホバが彼らを養います。あなたの神エホバが言った通りです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
それでレビ族は兄弟たちと一緒に土地を受けていません。エホバが彼らを養います。あなたの神エホバが言った通りです。



申命記 12:12

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
皆さんも,息子や娘も,男奴隷や女奴隷も,皆さんの町にいるレビ族も,エホバ神の前で喜びます。レビ族は皆さんと一緒に土地を受けることはないのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
皆さんも,息子や娘も,男奴隷や女奴隷も,皆さんの町にいるレビ族も,エホバ神の前で喜びます。レビ族は皆さんと一緒に土地を受けていないのです。



申命記 13:2

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
そのしるしや予告が実現し,その人から,『あなたが知らなかったほかの神々に従って歩み,それに仕えよう』と言われても,

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
そのしるしや予告が実現し,その人から,『ほかの神々に(つまり,あなたが知らなかった神々に)従って歩み,それに仕えよう』と言われても,



申命記 14:27

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
あなたの町にいるレビ族をないがしろにしてはなりません。レビ族はあなたと一緒に土地を受けることはないのです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
あなたの町にいるレビ族をないがしろにしてはなりません。レビ族はあなたと一緒に土地を受けていないのです。



申命記 20:19

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
ある町を長い間包囲して戦い,攻略する場合,そこの木をおので伐採してはなりません。その木の実を食べても構いませんが,切り倒してはなりません。あなたは人にするように野原の木を攻めるべきでしょうか。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
ある町を攻略しようと包囲して長い間戦っている場合,そこの木をおので伐採してはなりません。その木の実を食べても構いませんが,切り倒してはなりません。あなたは人にするように野原の木を攻めるべきでしょうか。



ヨシュア記 7:13

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
立って,民を神聖なものとしなさい! こう告げなさい。『明日,自分を神聖なものとしなさい。イスラエルの神エホバはこう言っている。「イスラエル,死刑にされるものがあなたたちの間にある。その死刑にされるものをあなたたちの間から除き去るまで,あなたたちは敵に立ち向かえない。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
立って,民を神聖なものとしなさい! こう告げなさい。『明日のために自分を神聖なものとしなさい。イスラエルの神エホバはこう言っている。「イスラエル,死刑にされるものがあなたたちの間にある。その死刑にされるものをあなたたちの間から除き去るまで,あなたたちは敵に立ち向かえない。



ヨシュア記 18:7

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
レビ族は皆さんの中で土地を持っていません。エホバの祭司職を割り当てられているからです。ガド族とルベン族,マナセ族の半分は,ヨルダン川の東側ですでに土地を取得しています。エホバに仕えたモーセがそれを与えました」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
レビ族は皆さんの中で土地を受けることはありません。エホバの祭司職を割り当てられているからです。ガド族とルベン族,マナセ族の半分は,ヨルダン川の東側ですでに土地を取得しています。エホバに仕えたモーセがそれを与えました」。



 ヘブライ語聖書(旧約聖書)については、聖書の冒頭からヨシュア記までの検証と改訳が行われたように思われます。

エズラ記 概要 3項 が修正されました。
ミカ書 1:1 脚注 が修正されました。



ヨハネ 6:22

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
次の日,湖の向こう側にいた群衆は,唯一の小舟がなくなっていること,弟子たちがそれに乗って去り,イエスは乗っていなかったことを知った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
次の日,湖の向こう側にいた群衆は,そこに舟がないことに気付いた。弟子たちだけがそこにあった小舟で去っていて,イエスは一緒に乗ってはいかなかったのである。



フィリピ 2:6

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
キリストは神のような方でしたが,神の立場を奪って神と同等になろうなどとは考えませんでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
キリストは神のような方でしたが,神と同等になろうなどと考えることさえしませんでした。



テモテ第一 6:8 脚注 が修正されました。

聖書の各書の一覧 ヘブライ語聖書 が修正されました。
聖書用語集 重い皮膚病 が修正されました。
聖書用語集 神の王国 が修正されました。
聖書用語集 性的不道徳 が修正されました。
聖書用語集 ペルシャ,ペルシャ人 が修正されました。
付録 A1 「英語の「新世界訳」の初版……」 以下が修正されました。
付録 A2 言語数が更新されました。
付録 A4 ラテン語の翻字が修正されました。
付録 A5 パブロ・ベソンについての記述が修正されました。
付録 B13 年表 が修正されました。

 印刷版の更新とは別に、スタディー版聖書の製作が進んでいますが、何か事情でもあるのか、四福音書のみが公開されているという状況です。

◆ 2022年印刷版、修正部分の解説

 ヨハネ 6:22とフィリピ 2:6について解説します。



ヨハネ 6:22

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
次の日,海の向こう側にいた群衆は,一そうの小[舟]のほかにはそこに舟がなく,また,イエスが弟子たちと一緒には舟に入らず,弟子たちだけが去って行ったことを知った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
次の日,湖の向こう側にいた群衆は,唯一の小舟がなくなっていること,弟子たちがそれに乗って去り,イエスは乗っていなかったことを知った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
次の日,湖の向こう側にいた群衆は,そこに舟がないことに気付いた。弟子たちだけがそこにあった小舟で去っていて,イエスは一緒に乗ってはいかなかったのである。

◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
その翌日、湖の向こう岸に立っていた群衆は、小舟が一そうしかそこになかったこと、また、イエスが弟子たちと一緒に舟に乗り込まれず、弟子たちだけが出かけたことに気付いた。

◇ 新改訳聖書 [2017年版] ◇ (ファンダメンタル)
その翌日、湖の向こう岸にとどまっていた群衆は、前にはそこに小舟が一艘しかなく、その舟にイエスは弟子たちと一緒には乗らずに、弟子たちが自分たちだけで立ち去ったことに気づいた。

◇ リビングバイブル [改訂新版] ◇ (ファンダメンタル)
朝になりました。湖の反対側では、大ぜいの人がイエスに会おうと集まって来ました。昨日、イエスをあとに残し、弟子たちだけが舟で出かけたことを知っていたからです。



 この聖句は、文脈も含めて考えると、「小舟がなくなっていることに気づいた群衆は、イエスが小舟に乗って去っていったと思った。しかしイエスは小舟に乗っていなかった。」ということを書いているように見えます。そこで訳文が修正されたということのようです。
 私は子供のころ、口語訳聖書を読んで、どうして群衆はイエスじゃなく弟子たちのほうを追いかけるんだ、と思いましたが、その疑問がようやく解決されました。そうすると、既存の邦訳聖書は軒並み誤訳をやらかしていた、ということになりそうです。
 また、「唯一の」という表現は、改訂版聖書の翻訳理論では省略が可能ですので、ついでに省略したようです。一例として、先に挙げたサムエル第一 16:20があります。



フィリピ 2:6

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
彼は神の形で存在していましたが,強いて取ること,つまり,自分が神と同等であるようにということなどは考えませんでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2019年印刷版] ◇ (エホバの証人)
キリストは神のような方でしたが,神の立場を奪って神と同等になろうなどとは考えませんでした。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
キリストは神のような方でしたが,神と同等になろうなどと考えることさえしませんでした。

◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
キリストは 神の形でありながら 神と等しくあることに固執しようとは思わず

◇ 新改訳聖書 [2017年版] ◇ (ファンダメンタル)
キリストは、神の御姿であられるのに、神としてのあり方を捨てられないとは考えず、

◇ リビングバイブル [改訂新版] ◇ (ファンダメンタル)
キリストは神であられるのに、神としての権利を要求したり、それに執着したりはなさいませんでした。



 この聖句については神学上の論争がありますので、まずは「フィリピ 2:6」の項を読んでおいてください。

 ここを「神の立場を奪って」と訳してしまうと、神はその立場を奪われて失脚してしまう、という意味が読み取れてしまうことが問題になったようです。この聖句が言いたいのは、イエスが神と同等の立場にのし上がろうとすることです。イエスが立場を奪ったとしても、神は失脚しません。
 そうすると、ここに「奪う」という訳語を用いること自体がよくないということになります。原語の意味は、より厳密には「強引に取得する」ですので、「奪う」というニュアンスは、状況によっては伴わないこともあります。

 そこで、この訳文をどう修正するかを考えることになりますが、その時再検討が求められるのが、翻訳聖書において常に行われている訳文の組み替えです。ここで用いられている言い回しは、聖書の日本語ではたいてい組み替えが行われる言い回しです。
 たとえば、先に挙げたヨハネ 6:22の場合、「群衆は知った」または「群衆は気づいた」と訳されている部分、原典では「群衆は見た」です。これを直訳してしまうと、「群衆は小舟がなくなっていることを見た」という感じになります。これでは日本語として不自然ですので翻訳者は組み替えを行い、「群衆は小舟がなくなっていることに気づいた」という具合にします。しかし、それで「見た」がなくなってしまうのはよくないという判断があった場合には、「群衆は見て、小舟がなくなっていることに気づいた」とします。

 具体例としてマタイ 25:46があります。



マタイ 25:46

◇ 新世界訳参照資料付き聖書 ◇ (エホバの証人)
そして,これらの者は去って永遠の切断に入り,義なる者たちは永遠の命に入ります」。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版]◇ (エホバの証人)
この人たちは永遠の死を迎え,正しい人たちは永遠の命を受けます」。

◇ 聖書協会共同訳聖書 ◇ (カトリックとプロテスタント)
こうして、この人たちは永遠の懲らしめを受け、正しい人たちは永遠の命に入るであろう。」

◇ 新改訳聖書 [2017年版] ◇ (ファンダメンタル)
こうして、この人たちは永遠の刑罰を受け、一方、正しい人たちには永遠のいのちが与えられるのです。」

◇ リビングバイブル [改訂新版] ◇ (ファンダメンタル)
こうして、この者たちは永遠の刑罰に入り、正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。」



 ここは原典では「永遠の切断(刑罰)に去る」です。ほとんどの聖書は「去る」を「入る」に替えています。しかし参照資料付き聖書は「去って」を残しています。この辺の事情については「マタイ 25:46」の項に説明があります。

 フィリピ 2:6の場合、原典を直訳すると「神と同等を奪おう」という感じになります。これは通常の組み替えでは「神と同等になろう」になります。しかし、「奪おう」がなくなるのは不適切だという判断があって、参照資料付き聖書や改訂版初版のような訳文が組み立てられました。
 しかし今回、もうこれはなくなってしまってよい、と判断されたようです。

 この修正について、今後はキリスト教諸教派から痛烈な批判が出てくるように思います。しかしこの訳文はいたって普通です。参照資料付き聖書と違い、改訂版聖書は神学上の論争を細かく気にかけたりしない方針ですので、ここは平凡な訳文に落ちついてしまいました。






◆ 2022年印刷版 → 2023年印刷版 (2023年05月18日付, 2023年05月07日公開)

 今回はテキストの軽微な修正があります。



サムエル第二 20:18

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
それで女性は続けた。「昔はよく,『アベルで尋ねよう。そうすれば片が付く』と言ったものです。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2023年印刷版] ◇ (エホバの証人)
それで女性は続けた。「昔はよく,『アベルで尋ねよう』と言ったものです。それで片が付きました。



歴代第二 3:4

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
前面にある玄関の幅は家の幅と同じく9メートルで,高さは……だった。内側を純金で覆った。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2023年印刷版] ◇ (エホバの証人)
前面にある玄関の幅は家の幅と同じく9メートルで,高さは9メートルだった。内側を純金で覆った。



 修正箇所についての脚注が付され、さらに「付録B8」が修正されました。

 新約部分では「アウグスツス」が「アウグストゥス」になりました。



ルカ 2:1

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
その頃,カエサル・アウグスツスから全土の住民に登録の命令が出た。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2023年印刷版] ◇ (エホバの証人)
その頃,カエサル・アウグストゥスから全土の住民に登録の命令が出た。



使徒 27:1

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2022年印刷版] ◇ (エホバの証人)
さて,私たちが船でイタリアに向かうことが決まると,パウロとほかの囚人たちは,アウグスツスの部隊の士官であるユリウスへと引き渡された。

◇ 新世界訳聖書 [2019年改訂版] [2023年印刷版] ◇ (エホバの証人)
さて,私たちが船でイタリアに向かうことが決まると,パウロとほかの囚人たちは,アウグストゥスの部隊の士官であるユリウスへと引き渡された。



 これに伴い、「聖書用語集」の「カエサル」の項が修正されました。

 サムエル記第二の概要が修正されました。
 「聖書用語集」の「エチオピア」が修正されました。
 「付録A7」が修正されました。

 ほかにテキスト以外のところで細かい修正がいくつかあります。